この記事の構成
- このページ 祇園祭の歴史と意味、2024年最新情報、日程など
- 2ページ目 おすすめ日程・行事、山鉾鑑賞スポット、歴史
- 3ページ目 コロナ禍のようす
- 4?ページ目 日程1:夏越の祓、神用水清祓式など
- 5ページ目 日程2:鉾建て、神輿洗いなど
- 6ページ目 日程3:前祭宵山
- 7ページ目 日程4:前祭巡行など
- 8ページ目 日程5:後祭宵山
- 9ページ目 お稚児さん解説、有料観覧席
- 10ページ目 神輿解説
- 11ページ目 前祭山鉾解説1
- 12ページ目 前祭山鉾解説2
- 13ページ目 後祭山鉾解説1
- 14ページ目 鉾・山などの区別、祇園祭関連施設
- 15ページ目 参考文献
このページのもくじはこの下にあります。
鉾建て 7月10日~13日
概要
前祭の鉾の組立が10日から始まります。鉾が組み立てられていく様子を見ることが出来ます。釘などは使わず、縄を使って組み立てる「縄絡み」という技法で組み立てられていきます。
真木(屋根の上の木のこと)を建てる様子をご覧ください。ビデオは11日の月鉾の真木建です。すべての鉾の中で、最も高さがある鉾です。
以下に、各鉾の組立開始日を記載します
10日~12日 | 長刀鉾、函谷鉾、鶏鉾、月鉾、菊水鉾 | |
11日~13日 | 放下鉾、船鉾、岩戸山 |
菊水鉾は10日から組み立てが始まるけど、別の場所で組み立てて、15日の15:30頃に町内に移動だよ。
お迎え提灯 7月10日
概観
2023年は4年ぶりに実施
これは神幸祭の後、京都市中にお神輿を迎えるための約350人からなる行列です。八坂神社に帰ってからの各種奉納がみどころです。歴史はそれほど古くなく、江戸時代から始まりました。16:30~
馬長(うまおさ)
馬長とは天皇から御霊会に際し供された馬を引いていく人のことです。山鉾が登場するまでは、一番の人気でした。当時も写真のように平笠をかぶり、花の飾りをつけていました。長らく途絶えていましたが、昭和29年に復活し、お迎え提灯に加えられました。
鷺舞(さぎまい)/鷺踊
先ほどご紹介した鷺舞が一旦途絶えたのち、新たにアレンジされたものです。
また、『諸国年中行事大成』という本にある笠鷺鉾を再現したものかとも思われます。この笠鷺鉾と申しますのは、大きな傘で、傘の上に橋があり、その橋の上に傘を差した鷺の人形があります。この傘と一緒に上半身鷺の恰好をした人が鉾と一緒に巡行していたようです。
神輿洗式 7月10日
2022年は八坂神社境内に於いて斎行されましたが、2023年は四条大橋上で斎行
祇園祭と言えば、宵山や山鉾巡行が有名ですが、本質は神輿渡御にあります。神輿は全部で中御座、東御座、西御座の三基です。それぞれ、八坂神社の御祭神である、素戔嗚尊、櫛稲田姫命、八柱御子神の御霊がお乗りになります。
19:00~ 八坂神社を四条大橋にむけ出発
神輿洗式では三基の神輿を代表して、中御座が四条大橋上で清められます。
まずは、19時頃、先祓の松明が中御座が通る参道(八坂神社~四条大橋間)を清めます。この松明の全長は約5メートルで、種火は前年の12月28日に朮火として鑽りだされたものを使用します。朮火についての詳細は以下のリンクをご参照ください。
かなりわかりにくいかと思いますが、これが四条大橋の上の様子です。2015年までは、四条大橋の上で観覧できたのですが、昨年からはできなくなりました。恐らく今年以降も無理かと思います。中御座はご覧のように、神輿洗に備え、飾りがつけられていません。この状態を見ることが出来るのは神輿洗式の時だけです。ちなみに、中御座は巡行の時は、三若神輿会が担ぎますが、神輿洗式のときは巡行時に東御座を担ぐ四若神輿会が担ぎます。
こんな塩梅です。
ここで、午前中の神用水清祓式で汲み上げた御神水を用いて、中御座を清めます。漢字博物館の辺りで、神輿の行列の最期に神職の方々が加わります。橋上で榊に御神水を含ませ、神輿を清めます。この時の飛沫を浴びると厄除けになると言われています。その後、清められた中御座は八坂神社にかえります。
山建て 7月11日
概要
11日からは曳山、舁山の組立も始まります。以下は各山の組立開始日です。山鉾の構造、鉾立の様子は以下のリンクをご参照ください。
11日~13日 | 岩戸山 |
12日 | 保昌山、伯牙山 |
13日 | 占出山、山伏山、霰天神山、郭巨山、芦刈山、油天神山、木賊山、太子山、白楽天山、綾傘鉾、蟷螂山 |
14日 | 孟宗山、四条傘鉾 |
曳初め(ひきぞめ)7月12日
鉾建てが10日から始まりますが、12日には函谷鉾、鶏鉾、月鉾、菊水鉾、長刀鉾で完成した鉾の試し曳きが行われます。これを曳初めといい、午後2時から順次開始します。老若男女だれでも曳かせてもらえます。ヤギ撮影隊は菊水鉾と長刀鉾を曳かせてもらいました。御神体などは乗っていませんが、ほぼフル装備の鉾を間近で見ることができます。この試し曳きが終わると、鉾の周囲には埒(囲いのこと)が施され、その後、駒形提灯が灯されます。今年の長刀鉾の曳初めの様子をビデオでご覧ください。曳初めの時は、前に進んで、またバックして戻ってきます。鉾がバックするのを見ることができるのはこの時だけです。せっかくですので、その時の様子をご紹介します。
鶏鉾では御幣をつけさせてくれるよ。
長刀鉾稚児社参 7月13日
全山鉾の中で唯一の生稚児、長刀鉾の生稚児が八坂神社に参拝します。十万石の大名と同じ位をもらえるので、「お位もらい」と呼ばれます。
11:00~ 於 八坂神社
久世駒形稚児社参 7月13日
南区にある、綾戸國中神社から、八坂神社に参拝します。神幸祭、還幸祭で中御座を先導する役目を果たします。久世駒形稚児についての詳細は神幸祭の項に譲ります。
14:00~ 於 八坂神社
菊水鉾茶会 7月13日
2022年はちまき付き期日指定のお茶席券は3,000円
菊水鉾の会所では16日まで、表千家、裏千家、遠州流の奉仕により、御茶会が開かれます。お点前を拝見することができます。お菓子の「したたり」は、菊の葉から滴る露で長寿を保ったという故事に基づきます。お菓子のお皿はいただくことができます。
黒糖の味がしておいしいよ。