きれいな紅葉の条件
夏場
気温が高い
ご存じの通り、2018年は全国的に暑い夏でしたが、京都も例外ではなく、猛暑が続きました。例年ですと、立秋を過ぎると、夜が涼しくなりますが、今年は夜が涼しくなったのは9月に入ってからでした。2017年と比較すると、6、7、8月の平均気温は約1度高めでしたので、この要件は十分に満たすといえます。
OKどすえ
雨量が多い
2018年は台風などの影響で降水量自体は7、8月が2017年と比較して2~3倍となっていいます。短い期間で一気に増えた降雨量が含まれているのますが、この要件も満たしているといえましょう。
オッケー
秋
最低気温が5度以下
2018年は11月に入ってから、まだ一度も5度を下回っていません。昨年は11月なかばから下回り始めました。今年は全体的に気温が高く、この時期にしては暖かい日が続いています。
昼間の十分な日照
2018年は今までのところ十分あります。
適度な間隔の雨量
2018年は昨年に比べると若干すくない傾向です。
昼夜の寒暖差
2018年は11月中旬くらいからおおきくなりました。昨年に比べると遅めです。
紅葉のしくみと種類
もみじとカエデの違い
「カエデ」のなかで紅葉する(色が変化する)ものが「もみじ」です。植物学上は同じカエデ科カエデ属の植物です。盆栽や園芸では区別されます。
紅葉のしくみ
まずは紅葉の仕組みを簡単に見てみましょう。
イチョウなどの黄色い葉(黄葉)
太陽の光の減少、気温の降下に伴い、葉の中の緑色の葉緑素が破壊され、隠れていたカロチノイドという色素が現れるため、黄色に見えます。
カエデなどの赤い葉(紅葉)
気温の降下に伴い、葉と枝の間に水や養分などを葉に行かないようにします。日光が当たり、糖分が上がると、葉の中にある葉緑素が分解され糖分と一緒になって化学反応が起こりアントシアニンという色素に変化するため、赤くなります。
もみじの成長
ちょうど桜の咲き終わる頃、紅葉の花が咲きます。
4月の半ばから葵祭の頃には花が散り、所謂青紅葉になります。
葵祭の頃、実をつけます。
葵祭が過ぎ、6月くらいから鮮やかな緑色になります。
紫陽花の季節もみどころの一つです。(写真は真如堂の手水舎)
青もみじに関しましては以下のリンクをご参照下さい。
夏が過ぎ、秋になると、徐々に色づき始めます。
概ね11月半ばから12月の始めくらいに紅葉します。
紅葉の種類
赤
写真などでよく目にしますが、実際に真っ赤な紅葉はあまり多くはありません。
オレンジ色(朱色)
もっとも多く目にする色です。場所により色合いが異なります。
黄色
黄色はオレンジに比べれば少ないかもしれません。
緑色
紅葉せずに青いままのものもあります。
桃色
綺麗な桃色は少ないように感じます。
淡色
各色とも鮮やかなものが多いのですが、このような淡い感じの色合いのものもあります。
全体の印象
だいたいこのように色々な色が視界に入って来ます。
紅葉の楽しみ方
紅葉そのものを見る
これは普通の方法ですね。
落ち葉
苔やさつきなど、緑色の上に落ちた葉を鑑賞します。おすすめは圓光寺と大河内山荘です。
ライトアップ
ライトアップ時は昼間とは違う印象になります。おすすめは永観堂、天授庵などです。
水鏡
ライトアップの醍醐味といっても良いでしょう。もちろん昼間でも大丈夫です。おすすめは東寺です。金戒光明寺や天授庵もおすすめです。
雨天
雨が降ると葉の色が引き立ちます。
水面
水面に散った紅葉を愛でるという方法もあります。天授庵がおすすめです。
グラデーション
これはもっとも人気がありますが、綺麗なところはなかなかありません。永観堂、天授庵、南禅寺、降臨院がオススメです。
枯山水庭園
龍安寺、光明院がオススメです。