2024年開催予定
- 日程・・・春の青龍会は3月15日(金)、4月3日(水)、秋は9月15日(日)
- 時間・・・14:00頃~15:30頃
詳細は清水寺の公式サイトをご参照ください。
青龍会とは?
青龍会とは、毎年春(3月14・15日、4月3日)と秋(9月14日・15日)の四日間に清水寺で行われる、清水寺近辺を災いから守る行道です。行道とは、ここでは、僧侶が練りあるく法会という意味です。
縁結びもあんだべ?
ああ、後で話すし落ち着いてや。
この儀式では清水寺の御本尊の化身たる龍が清水寺の境内、並びに商店街を練り歩きます。青龍は14:00に奥の院を出発し、階段を降り音羽の滝の横を通り、そのまま、西門(さいもん)を経由して、商店街に向かい、15:30頃、再び奥の院に戻ります。まずはビデオで一連の流れをご確認ください。
行列の順番・Starring
青龍
青龍は清水寺の御本尊たる十一面千手観音様の化身とされます。この御本尊は、夜ごと龍に姿を変え、音羽の滝に水を飲みにいらっしゃるという言い伝えがあります。あまり馴染みがないかもしれませんが、実は、ライトアップの時に見える青い光線はこの青龍を表しています。
また、平安京は四神相応の地とされていますところ、東側は青龍(鴨川がこれに擬制されると考えられています)が配されています。清水寺も平安京から見て東にあたりますので、これも寄与していると推認されます。
青龍会に登場する龍は全長約18メートルもあります。
渡月橋からも見えるぜ
転法衆(てんぽうしゅう)
ほら貝を吹き、観音菩薩の功徳を説法しながら、一行を先導しつつ、露払いをします。
会奉行(えぶぎょう)
一行を先導しつつ、青龍会を統括する役割を持ちます。手に持っている杖は、龍の頭がついていて「龍杖」と言います。
四天王
四天王とは天部の持国天、増長天、広目天、多聞天を意味します。天部とは、仏教の守護神です。青龍会では観音菩薩の化身たる、青龍を守護します。
十六善神
十六善神とは、大般若経(簡潔に申しますと、唐の玄奘三蔵がまとめた大乗仏教の大事なことがかいてある経典)を守護する神々のことです。「南無観世音菩薩~」と唱えながら行道します。写真のような服装をしている人(階段の脇にいる人)は12人おり、先ほどの四天王と合わせて16人となります。
元来、四天王を含めて十六善神とよばれます。
夜叉神
夜叉とは、もともとはインドの鬼神でしたが、仏教に取り入れられると、仏法の守り神になりました。毘沙門天の眷属とされます。四天王の内、多聞天が単独で祀られる場合、毘沙門天とされます。四天王が随行する関係で登場するのかと考えられますが、青龍会の夜叉神は観音菩薩を守護する神として登場します。
奥の院の御本尊は三面観音菩薩です。この奥の院の向かって右側に夜叉神が祀られています。また、観音菩薩は33の姿で我々の前に現れ救ってくださるという功徳があります。この33の内の一つが夜叉身とよばれます。
このことから、青龍会では人々の厄除け・招福のため、観音加持を行います。すなわち、夜叉神が、奥の院から授かった、「八功徳水(はっくどくすい)」と呼ばれる法水を参拝者に棒を以てふりかけたくださいます。夜叉神は悪縁を断ち切り、良縁を結んでくださるというご利益もあります。
さっきの話だ。もうこれでこっちのもんだべ
転供侍者
奥の院で最初に行われる、「八功徳の儀」の侍者です。
みどころ1 八功徳水の儀 於奥の院
まずは、転法衆、四天王、十六善神、夜叉神、会奉行の順に、阿弥陀堂の方から奥の院に入ってきます。ここで、夜叉神に八功徳の水「八功徳水の儀」が授与されます。八功徳水とは、浄土(ここでは観音菩薩が統べる補陀落浄土)にある甘・冷・軟・軽・清浄・不臭・飲時不損喉(おんじふそんこう。喉にやさしい)・飲已不傷腸(おんいふしょうちょう。胃腸にもやさしい)という八つの功徳を持つ水のことです。
夜叉神は器に入れられたこの水を、棒を以て参拝者にかけてくださいます。
続いて、青龍が登場します。青龍が四天王の前に行くと、それぞれ、「南無観世音菩薩」と観音菩薩への帰依を明らかにします。
この後、行列は音羽の滝と經堂を経由し、西門に向かいます。
みどころ2 青龍の舞於西門
西門(さいもん)は清水寺の正門でしたが、現在はここを通ることはできません。青龍会では、行列はこの門を通り商店街に向かいます。門の前では青龍の舞が披露されます。ここが一番のみどころです。
その後、門前の商店に青龍が入って行き、各々に福を授け、災いを退けます。
オレはこの辺りで水をかけてもらったぜ。合掌。
みどころ3 落慶の儀
その後、行列は轟門から本堂を経由し、再び、奥の院に戻ります。ここで、先達て授与された八功徳水をお返しし、青龍会は終了します。
清水寺の基本情報
清水寺へのアクセス
市バス四条河原町、京阪祇園四条駅・阪急河原町駅で下車し、徒歩で清水寺へ。徒歩約30分。最寄りバス停は五条坂、若しくは清水道バス停ですが、当サイトでは混雑するので推奨しません。詳細は以下のリンクをご参照ください。