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奈良東大寺の大仏(毘盧遮那仏)の建立理由、作り方を詳細かつ簡単に解説

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いつ作られたのか

聖武天皇

大仏さんが最初に作られたのは、752年のことです。聖武天皇により、743年に大仏造立の詔がなされてから9年の歳月を経、大仏開眼供養会が行われました。(ただし、この時点では大仏さんの外観が出来上がってましたが、塗金など、仕上げはまだでした。)開眼供養会とは簡単に申しますと、大仏さんに魂をいれることです。260万人が建立に携わり、現在の価格で約4,600億円の費用を要しました。

その後、1180年と1567年に大仏殿とともに焼失しています。現在の大仏さんは頭部が江戸時代、体の部分が鎌倉時代の補修によるものです。奈良時代の痕跡は台座の一部と大仏さんが来ている衲衣(服のこと)の袖の一部などにとどまっています。

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なぜ作られたのか

大仏さんの建立を発願したのは聖武武天皇です。聖武天皇の治世に於いて、我が国は天然痘の流行、干ばつ、飢饉、大地震などにみまわれました。また、九州では藤原広嗣の乱が起こるなど、社会不安が増大していました。このような状況下、聖武天皇は『蓮華経』に則り、鎮護国家思想のもと、右の社会不安を払拭すべく、大仏の建立を決意します。

立体曼荼羅大日如来像

『蓮華経』とは、悟りへの道程を示すもので、サンスクリット語で「ヴァイローチャナ・ブッダ」がご本尊されます。この「ヴァイローチャナ・ブッダ」が「毘盧遮那/盧舎那仏」と訳されます。その意義は、生きているすべてのものに行き渡る智慧と光を具現化し、且つ、悟りを開いた釈尊が宇宙のように大きくなったとされます。また、このような意義から、密教では大日如来と同視されます。

ここで、『続日本紀』から、聖武天皇が発した大仏造立の詔を引用します。

”夫れ天下の富を有つ者は朕なり。天下の勢を有つ者も朕なり。此の富勢を以て此の尊像を造る。事や成り易く、心や至り難し。~略~自ら当に念を存し各盧舎那仏を造るべし。如し更に人の一枝の草、一把の土を以て像を助け造らんことを情に願う者有らば、恣にこれを聴せ。国郡等の司、此の事に因りて、百姓を侵擾(しんじょう)して強に収斂せしむること莫。”

七里ヶ浜親方
七里ヶ浜親方

以下、オレが簡単に訳すぜ。

”私は富と権力をもっているので、大仏を作るのは簡単だが、心(世の中の不安をなくすという目的)を成すのは大変である。だから携わる人は各々盧遮那仏を念じてね。一枝の草・一把の土(些細な尽力のたとえ)の寄与であっても、大仏さんを作りたいなら手伝ってくれ。役人は無理強いしないでね(強制に亘ったりしたら、盧遮那仏の智慧と光が遍く行き届くわけはなく、国民と国家の安寧が訪れないから)”

シカさん
シカさん

一人一人が真摯に盧遮那仏に祈って、なんとか乗り切ろうってことだね。

シカさん
シカさん

次のページは大仏さんの作り方だよ