2023年の予定
- 日程:11月17日(金)~11月26日(日)
- 時間:18:00~20:00(19:30最終受付)
- JR東海ツアーズで事前予約制 2,600円
現地での予約等はできません。
概説
本稿では、近年人気の嵐山の穴場、祐斎亭のリフレクション、ライトアップ、並びにアクセス方法をご紹介します。
祐斎亭はかつては料理旅館でしたが、現在は祐斎という染色作家の方のギャラリーになっています。この方は黄櫨染(こうろぜん)を調査した経験から「夢こうろ染」という染色を生み出された方です。
黄櫨染とは歴代天皇のみ着用が許され、現在でも絶対禁色とされる色です。令和元年に行われた即位正殿の礼で今上陛下が召されていたのが、この色で染められた黄櫨染御袍という束帯です。
リフレクション
近年、水鏡、若しくはこれに準ずる効果をもたらすものに「リフレクション」たる名称が冠せられ、衆目を魅了しています。
水鏡とは、ご覧のように、水面を鑑み見立て、それに反射する対象を愛でる技術のことです。(写真は東寺ライトアップ)
今日では、水面に限らず、鏡面仕上げしたテーブルなどを利用したものも含みます。(写真は瑠璃光院の紅葉)
祐斎亭ではこのリフレクションを楽しめる場所が合計三か所あります。以下、個別にご紹介します。尚、紅葉シーズンは順路が大まかに決まっていますが、この順番は考慮せず、人気がありそうな順にご紹介します。
尚、祐斎亭は季節の如何を問わず見学できますが、紅葉シーズンと嵐山花灯路の時は平生は頂けるお茶とお菓子がつきません。
嵐山花灯路は今年で最後だからよー、〆で祐斎亭と一緒に行っといたほうがいいんじゃねーの?
公式サイトから予約しないと見学できないよ。
丸窓の部屋
丸窓の部屋は丸窓が二つと、重なった丸窓が一つあります。おそらく祐斎亭はここの写真とともに紹介されていることが多いかと思います。
部屋の中にはアクリル板が乗ったテーブルがあり、ここに窓と外の景色を反射させることができます。
パンフレットにアクリルと書いてありましたが、当日は暗くて判別できませんでした。
ビデオでご覧いただくとお分かりかと思いますが、テーブルに反射すると丸窓が吉野窓に見えます。吉野窓とは、広義には丸窓のことを指すようですが、狭義と申しますが、固有の意味では下部が欠損した丸窓のことをいうと解されます。これは以下の理由に基づきます。則ち、吉野窓は吉野太夫が下部が欠けた円を以て戒飭(かいちょく)としていたことに依拠します。
円は仏教では完全を意味するところ、窓を完全な円にせず、芸事に完全に至っていない状態を作出せしめ、自らを戒めていたという逸話に基づくよ。
まー、簡単にいうとよー、丸い窓が中から反射した状態でみると、角度によって形が変わってみえておもしれーってことだ。唯識を想起してもらえばもっとおもしれーと思うぜ。オレなんかWalkersのSha la la la laっつー曲のプロモーションビデオ思い出しちまったけどな。
尚、この部屋では二つ連なっている窓を背景に写真を撮ってもらえます。
夢の水鏡
建物の外に水を張った台があり、字義通り、水鏡を楽しむことができます。特筆すべきは、水面に水滴を落とすなどして、水鏡の作出に主体的に関与できることです。棒がおいてあり、これを用いて波紋を作ったり、水面を揺らしたりすることができます。
川端康成の部屋
川端康成氏が『山の音』を執筆した部屋で、ガラスを埋め込んだ木のテーブルでリフレクションを楽しめることができます。ここでも丸窓の部屋同様、写真を撮ってもらえます。今回の紅葉ライトアップ時には最初にここに行きます。時間制限があり、30秒以内に撮影をすますように促されます。勿論厳密なものではありません。
祐斎亭のアクセス
祐斎亭は行き方がわかりにくいので、以下、熟読下さい。
場所は宝厳院の近くですので、まずは、渡月橋北詰(地図上緑の宇宙人)を目指します。そこから、桂川沿いに、川の流れとは反対方向に進んでいきます。しばらくすると、「青ボートのりば」というところがあるので、そのまままっすぐ進みます。
しばらくすると、階段があります(地図上青の宇宙人)。この階段は嵐山公園に行く階段です(赤い矢印)。この階段を過ぎると、亀山家という飲食店があり、道が細くなっています。この細くなっている道をさらに進みます(白い矢印)。
しばらくすると、車が何台か止まっている場所があり、その先に階段があります。
この階段を登ると祐斎亭の入り口です(地図上赤の宇宙人)。
祐斎亭の階段の幅は一尋くらいでせまくて傾斜が急になっているよ。嵐山公園に行く階段は広くて傾斜も緩やかだよ。
細くなってる道だけどよー、ライトアップの帰りだと暗くてよく見えねえ。道からそれると川か石が転がってる河原に落ちるから気を付けてくれ。
所用時間はJR、阪急の駅からは約20分、嵐電の駅からは約10分くらいですが、迷う可能性も考慮して、時間には余裕を持たれるとよいでしょう。
きをつけてね