中学程度の文法は必要なのか
いらないよ
よく巷で、「中学でならう程度の文法が必要か」といった内容を耳にしますが、結論から申し上げますと、必要ありません。ここでいう「文法」とはなんとか文型とかなんとか用法とかそういうものを差しているとおもわれますが、これらは、便宜上説明するために分類しただけなので、別に知らなくても構いません。これは基本を疎かにすべし、という意味ではありません。なぜなら、「文法」の性質は先ほど申し上げた通りで、「基本」ではないからです。
ここで一つ例をあげます。to 動詞(不定詞)には~用法というのが沢山あったかとおもいます。例文を上げます。
“When I grow up to be a man, will I love my wife for the rest of my life?” という文があります。これはビーチボーイズのWhen I grow up to be a man という歌の歌詞です。
このto be は何用法だ?考えてみてくれ。
チッ、チッ、チッ、ブーっ。
例によって熟考タイム終了だ。
で、答えはなんなんだ?早く教えろよ。
そんなもんわかるわけねーべ。
ふざけんなよ。お前講師じゃねーのか?
だからよーそんなもん必要ねーっていってんべ。
不定詞っつーのはよー、
たとえば “When I grow up to be a man”っつー時の、to の前にある部分(太字のところ)の後にto 以下のことが起こるとか予定されてるみたいなときにつかうんだよ。うちのワイフ(母国語は日本語のみ)も英語話せるけどそんなもんしらねーって言ってたぜ。
「文法」と申しますのは、困ったときに参照する分には有用ですが、網羅的に覚える必要はありません。
ただ、英語というのは、日本語のように「は、が、を、に」がなので、case(簡単に申し上げますと、文の中の役割のこと)が単語を見ただけではわからないので、並ぶ順番が日本語に比べ、厳密に決まっています。ここは覚えていただく必要があります。
まー、そんなん使ってるうちに身につくから気にすんな。これも後で教える方法でどうにでもなるぜ。
よくある誤解
概観
最終的には、長めの文章を読んでいただくことになります。以下はよく取りざたされるかとおもいますのでご紹介します。
うしろから読むんスか?
結論から申し上げますと、そのような必要はありません。これは英語をつかうときに日本語を用いていることに起因する誤解です。
前から読むに決まってんべ。
先ほど、意味を考える時には日本語ではなく、英語で考えるべきと申し上げましたが、統語構造(簡単にもうしあげますと、語の並ぶ順番のこと)を理解、ともうしますか、それを用いるときにもやはり英語しか使いません。
なんか、色ペンで線とか引くんスか?
よく文で線を引いて、分解して理解しようとしている方がいらっしゃいますが、これも不適切な方法です。
We observe today not a victory of party but a celebration of freedom-symbolizing an end as well as a beginning-signifying renewal as well as change.
これはケネディ大統領の就任演説の抜粋です。英語では文の中に文が入っている(embeddedと表現されます。)ことがよくあります。これは単純な例ですが、現実にはいくつものsentence やphrase が入っていることがよくあります。これをおそらく整理するために塗り分けて理解しようとしているのかと思われますが、徒に複雑になり逆効果なのでやめてください。埋め込むときは、-や,を用いて埋め込んであります。付随的なことが記述されています。最初のうちは、わかりにくかったら飛ばしても構いません。迂遠、時には有害なので、色分けなどは絶対にしないでください。
最初っから全部やろうとするなよ。わかんねーもんはわかんねーでいいんだ。
穴埋めもんだいとか問題集をやる必要があるんスか?
特にやる必要はありません。やっていただいても構いませんが、迂遠ですのでおすすめしません。
まとめ
- 日本語を使わない。
- 語が並ぶ順番が決まっているので、ガーッと頭から読む。
- わからない所は最初はすっ飛ばす。
ここまでが前提となる知識です。次章以降では具体的に身につける方法を考察します。
後はオレにまかせてくれ