八坂神社 摂社 大国主社のご利益
大国主命の逸話
その次にお詣りして頂きたいのが、大国主社です。ここには大国主神(おおくにぬしのかみ)が祀られています。この大国主神は出雲大社の御祭神ですね。毎年10月、日本中の神様が出雲に集まり、人々のご縁を取り決めることから、縁結びの神様として知られています。
それゆえ、大国主神が祀られている大国主社には、縁結びのご利益があります。
また、結婚した神様は計6柱、子供は180人(古事記)/181人(日本書記)と女神とのご縁が多かったこと、さらに須勢理毘売命と結婚する際、父神の素盞嗚尊から課された試練を乗り越えたことなども、縁結、恋愛運の向上に一役買っていると申せましょう。
縁結の他にも、夫婦和合、子授などのご利益もあります。のちほどご紹介いたします、「願掛けうさぎ」を奉納するとよろしいでしょう。なぜうさぎさんがいるのかは願掛けうさぎの項でご紹介します。
写真右側の「縁結びの神」と書いてあるところの下に、緑と白の花のようなものがありますね。これは良いご縁を結べるようにと、縄を結んで八坂神社の御神紋の木瓜(もっこう)を形作ったものです。
木瓜とは上の写真の袙(あこめ。着物の種類)の模様のことです。植物の模様はおそらくスエノカズラかと思います。
大国主社の願掛けうさぎ
大国主神と因幡の白兎のお話は一度は耳にしたことがあるかとおもいますが、今一度、ここでおさらいして見ましょう。(下の写真は岡崎神社の狛うさぎです。八坂神社にはいません。)
行っといたほうがいいんじゃねーの?
大国主神には八十神(やそがみ)という兄弟たちがいました。八十神は八上比賣(やがみひめ)に求婚するために、稲羽というところを列をなして歩いていました。この時、大国主神は荷物持ちとして大きな袋を持たされていました。(故にいつも袋を持った姿で描かれます。)
気多(けた)というところに着くと、そこに毛のないうさぎが倒れていたので、八十神は海水を浴びて山の上で日光を浴びて風に吹かれていれば治る旨、うさぎに伝えます。うさぎは言われた通りにしていると、体中の皮膚が裂け、痛さのあまり泣き出します。
この時、大国主神が通りかかり、なぜ泣いているのか尋ねます。
聞くと、うさぎは隠岐の島から気多に渡ろうとしたが、橋がないので、和邇(わに。サメと考えられています。)にサメとうさぎ一族のどちらが多いかかず比べをしようと提案したとのこと。うさぎは沖の島から気多までサメを並ばせて、その上を歩きながらサメのかずを数えるふりをして、気多の近くまで来たところで、最後に「だまされたんやで、アホやな、、」といってしまったので、怒ったサメに皮を剥ぎ取られてしまって困っていたら、八十神に騙された顛末を大国主神に話します。
それを聞いた大国主神は、「水門に行って体をあらい、ガマの穂(うまい棒に似てます。写真のうさぎさんが手にもっているもの)を敷き詰めてその上を転がり、花粉を体につければ治るよ。」と言います。
うさぎは言われた通りにしたところ、皮膚はもとに戻りました。この時、うさぎは、八十神は八上比賣とは結婚できないず、代わりに八上比賣は大国主神の求婚を受け入れると伝えます。その後、うさぎの予言は的中し、兎神を称されるようになりました。
気になる人はよんでみてね。
この逸話からもおわかりいただけるように、因幡の白兎には強力な縁結びのご利益があります。このご利益に与るべく、願掛けうさぎが登場しました。しかも、この願掛けうさぎは絵馬などよりも直裁的な方法で奉納します。
まずは願掛けうさぎに名前をつけ、願い事を書いた紙をお腹の中にいれ、封をします。初穂料500円。
つぎに、皆様の願いを胚胎したうさぎさんを大国主社のお賽銭入れの前に設けられた祈願所(白木でできた舞台のようなもの)に置き、お参りします。
最近の流行
祈願所では飽き足らず、お社の階段にうさぎさんを置くのが流行しています。このとき、うさぎさんのおしりをお社に向けないように注意しましょう。
その後、大国主社鳥居前にあるこの場所の雛壇にうさぎさんを奉納します。
2021年現在、マスクをしてはるよ
大国社縁結び絵馬
さらに、大国主社には縁結びの絵馬があります。
木瓜の部分がくりぬけるようになっています。
くりぬいた木瓜を雛壇に張り付けるのが目下流行中です。
次はお守りや絵馬です。
おみくじもあるよ。