この記事の構成
- 1ページ目 概説、2024年の日程、時代祭の歴史、時代行列のコース、有料観覧席、交通規制、どこでみるか
- 2ページ目 時代行列1 明治時代、江戸時代、安土桃山時代
- 3ページ目 時代行列2 室町時代、吉野時代(南北朝時代)鎌倉時代
- 4ページ目 平安時代、延暦時代、前列、神幸列
このページのもくじはこの下にあります。
概説
本稿では京都三大祭の一つ時代祭の時代祭2023:日程、歴史、有料観覧席、時代行列のコース、各時代行列のみどころなどにつき、簡潔かつ詳細に紹介申し上げます。合掌
他の京都三大祭りにつきましては以下のリンクをご参照ください
2024年の日程
日付 | 時間 | 行事 | 内容 |
10月15日 | 13:00 | 時代祭宣状祭 | 平安神宮に於いて、行列の無事執行を祈願 |
10月21日 | 10:00 | 時代祭前日祭 | 翌日の安全を祈願 |
10月22日 | 7:00 | 時代祭 | 平安神宮に於いて、祭文を奏上 |
8:00 | 神幸祭 | 御鳳輦に御神霊をお遷し | |
9:00 | 行列出発 | 10:30に建礼門到着予定 | |
10:30 | 行在所祭 | 建礼門前で神饌奉納、献花 | |
16:00 | 行列進発 | 平安神宮に向け、出発 | |
16:00 | 大極殿祭並還幸祭 | 平安神宮に於いて御神霊を御本殿に御遷し(見学不可) | |
10月23日 | 10:00 | 時代祭後日祭 | 祭典の終了 |
一般に「時代祭」っつー時は赤字になってる行列のとこなんだけどよー、実際にはほかにもいろんな行事があんのよ。
変更になる可能性もありますので、ご留意ください。
尚、10/3~10/22までの期間、時代祭観覧記念符(有り体にいうと御朱印)が京都駅の伊勢丹の横の京都総合観光案内所(京なび)で販売されます。1部500円です。
時代祭の歴史
時代祭とは、葵祭、祇園祭とならぶ京都三大祭のひとつです。1868年に首都が東京に移ると、京都の衰退が懸念されました。そこで、今日でいう「町おこし」のような形で、平安神宮創建と平安遷都1100年を記念して1895年(明治28年)に始まりました。
平安神宮には平安時代の最初の天皇である桓武天皇と、最後の天皇である孝明天皇の二柱が祀られています。この二柱の御霊が、かつての住まいの京都御所から現在祀られている平安神宮まで、京都の様子を見ながら戻られる、という趣旨のお祭り(神事)です。この様子は時代行列と呼ばれ、時代祭のみどころとなっています。時代祭の全日程は10月15日から10月23日までの約一週間ですが、時代行列は長岡京から平安京に遷都された10月22日に行われます。
一番有名なのは、22日の時代行列で、これが時代祭と同義になっているかと思います。この時代行列の最大の魅力は参加者全員の衣装や工芸品が往時の製法により再現されていることです。これは、京都が首都であった約1,000年間の間に培われた技術を紹介することを意図しているためです。
行列は明治時代から平安時代までの各時代により構成され、時間を遡って、すなわち明治時代から平安時代に向かって進んでいき、最後に桓武天皇と孝明天皇の御霊を乗せた御鳳輦(ほうれん。天皇陛下の正式な乗りもの)を神幸列が率います。
日程等は変更される可能性があります。詳細は必ず以下の公式ホームページをご参照下さい。
有料観覧席
2024年
本年のものは発表され次第、追記します。以下は昨年の情報になります。
一般席
京都御所内、御池通、平安神宮道にあります。全席指定でパンフレットが付きます。
- 最前列 4,500円
- 二列目以降 3,500円
時代祭学び席
御池通と平安神宮道にあります。全席指定でパンフレットがつく上に、イヤホンでガイドを聞くことが出来ます。一席7,500円。
- 最前列 8,000円
- 二列目以降 7,000円
詳細は以下のリンクをご覧ください。
いそげ~
時代行列のコースと観覧場所
紫の線で表示したルートが平安神宮~御所(京都御苑)間のルートです。平安神宮を9時に出発し、建礼門前に10:30までに到着します。
赤い線で表示したルートが、御所(京都御苑)~平安神宮のルートです。宇宙人マークをクリックすると、通過時間の目安が表示されます。通過時間はおおよその目安です。
京都御所出発は12:00、平安神宮到着は14:30です。これらは先頭の出発と到着の時間です。行列の先頭から最後尾が通過するまでは約2時間かかります。
御所内と御池通と平安神宮前の黄色い線は有料観覧席の場所です。
時代祭は葵祭、祇園祭と比較すれば、それほど人出は多くありません。
時代祭時の交通規制
概観
まだ今年のものは発表されていませんが、例年同じなので、昨年までの例をご紹介します。今年のものが発表されましたら、改めてご紹介します。地図上黒い部分が車両通行止め、灰色の部分が歩行者専用道路です。
駐車場につきましては、以下のリンクをご参照ください。
バスルートも変更になりますので、地下鉄で移動するのが良いでしょう。詳細は以下のリンクをご参照ください。
注意点
御池と岡崎の地下駐車場へのアクセスが出来ません。当日の利用は見合わせた方が良いでしょう。清水坂や円山公園の駐車場を利用すると良いでしょう。迂回した車が周囲の道路と通る上、一方通行だらけなので、車での移動は避けた方が無難です。
どこでみるべきか
鞍馬の火祭も見る場合
2023年は混雑状況如何により、鞍馬までの輸送が停止される可能性があります。詳細は叡電のサイトをご覧下さい。
10月22日は鞍馬の火祭が開催されます。こちらも同時にご覧になる方も多いかと思います。火祭は由岐神社というところで18:00頃から開始されます。京都市内から由岐神社に行くには叡電に乗っていくのがベストです。と、もうしますか、実質的に叡電一択となります。そこで早めに移動する必要性があります。
出町柳駅から鞍馬駅までは約30分、鞍馬から由岐神社までは徒歩で約15分(普段なら5分くらいですが、当日は早めに行っても混んでいる可能性を考慮しています。)、合計で約45分です。
私は18:00到着を目指して由岐神社にいったことがないので、断言できませんが、もしかしたら、鞍馬駅から由岐神社まで(車両ではなく人間の)規制があるかもしれません。一昨年、私はたしか7時頃に鞍馬駅に着いたのですが、人並みがロープで区切られて、「ここから後ろの人はしばらく待っていてください」みたいな感じで少しづつしかすすめませんでした。
また、叡電は多くても2両編成なので、当日はかなり込みます。上記の事情を考慮しますと、恐らく15時20に出町柳駅を出発の鞍馬行に乗っておけば確実かと思います。
そこで、諸般の事情を総合考量しますと、先程の地図上の青い線の部分でご覧になればよろしいかと思います。特におすすめなのは赤い星のマークの部分です。ここなら、堺町御門から出てくる行列を正面から見ることが出来ます。ただし人気があるところなので、早めに場所を確保しておきましょう。青い線の右端が烏丸丸太町で、ここを行列の先頭が通過するのが12:30、最後尾が通過するのが14:30頃と予想されます。
最後尾を確認したら、そのまま丸太町駅から地下鉄烏丸線に乗り、烏丸御池で東西線に乗り換え三条京阪で下車します。この間約10分、運賃はおとな210円です。
三条京阪で下車の後は、京阪三条駅から出町柳行に乗ります。所要時間は約5分、運賃はおとな210円です。
乗り換え時間などを考慮しても、15:00頃には出町柳駅に着けます。時代祭と鞍馬の火祭を確実にご覧になりたい方はこの作戦をおすすめします。ただし、火祭は早く着いたからといって、観覧場所を確保することはできません。滞留することは認められず、常に歩き続けなければなりません。(ルートが決まっていて、そこをひたすら歩くことになります。途中からものすごく混み歩くのもままならなくなることがあります。)
時代祭を確実に見たい場合
おすすめなのは、地図上青い線と京都市役所の付近です。地図上の紫のアノテーションの辺りです。交差点の付近は観覧席がないので、よく見えます。ただし、ここも込みます。
その他の場所でも、基本的に曲がり角では、牛車などの辻回し(曲がること)に時間がかかるので、じっくり見られます。
また、京都市役所のある御池通りは並木道なので、雨や日差しが防げたりして便利です。また、周辺にはコンビニや飲食店が多く、なにかと便利です。京都市役所の最寄り駅の京都市役所前駅にはゼスト御池という地下街があり、飲食店、トイレがあるので大変便利です。
一般的に、御所から、三条大橋の辺り(灰色のアノテーション)までは比較的混雑しているとお考えください。
空いている場所
例年、平安神宮から御所までのルートがすいています。(本番前のような感じなので)
次に、地下鉄の東山駅付近から、神宮道の間(地図上の緑色の線)が例年空いてます。ここはかなり間近で見られます。繁華街から近いというわけでもなく、人があまりいません。
この東山駅周辺というのは、観光地からは少し離れたところにあります。しかし、すぐそばに白川が流れていたり、徒歩で祇園・八坂神社や青蓮院にアクセスできます。時代行列観覧の前後にこれらの場所に行くことが可能なので、おすすめです。
また、神宮道から仁王門通り(ピンク色の線)のあたりもおすすめです。平安神宮付近もおすすめですが、ここはかなり込むので、何時間も前に場所を確保する必要があります。
行列ではありませんが、当日朝8時の神幸祭前に行くと、鳳輦などが置いてあるので間近で見ることが出来ます。去年の早朝は境内に入れました。
以上は私の個人的な経験に基づくものなのであくまでもご参考程度にお考え下さい。