この記事の構成
- このページ 2022年の予想:2020年大晦日~2021元旦にかけての変更点、コロナに対するご利益、干支の丑との関係、混雑回避方法、屋台の有無など
- 2ページ目 おけら火/おけら詣り/おけら祭、参拝方法、各種ご利益
- 3ページ目 お守りなどの授与品、八坂神社と大連寺、大晦日の交通情報、アクセス、八坂神社基本情報
このページのもくじはこの下にあります。

この記事には英語版があります。
概説
以下、重要な点を箇条書きで概説したうえで、各論で詳細に解説します。
- 2022年も新型コロナウイルスの流行する可能性がありますので、本投稿の内容は変更される可能性があります。
- 八坂神社は疫病に対し甚大なご利益があります。勿論新型コロナウイルスにもあります。これは現在の御祭神たる素戔嗚尊と習合していた牛頭天王に由来します。
- 八坂神社は別名「祇園さん」の名称でも親しまれる、京都でも屈指の神社かつ観光名所であり、平生は24時間いつでも入れ、自由に参拝できます。しかしながら大晦日から元旦にかけては例年23時でいったん入場が規制され、五か所あるすべての入り口が封鎖されます。
- 三が日だけでも約100万人の参拝者が訪れます。これは約270万人がおとずれる伏見稲荷大社に次ぎ、市内で2番目に多くの人が訪れます。当然、大混雑が予想されます。そこで、おすすめの時間を後程ご紹介します。
- 屋台は平生から西楼門を入ったところからえべっさんの前までの一部にしかありません。三が日中、境内にはお守りの授与所などが設営されるため、本殿付近に屋台はありません。2021年大晦日は屋台は出ません(屋台自体はありますが、閉店しているものと推測されます)。
- 2021年のおけら詣りのおけら火は午後7時30分頃に点火予定。
- 元旦の早朝に「白朮祭(おけら/をけらさい)」という神事が行われます。これは所謂「おけら/をけら火」とはことなります。おけら火が授与されるのは大晦日だけです。元日にはおけら火は授与されませんが、白朮祭の火をいただくことはできます。令和3年1月1日午前5時現在おけら灯籠は点火されたままでした。火縄の授与も継続されていました。令和3~4年にかけての年越しでも同様の措置が取られるかは不明です。
- 参拝方法は二礼二拍手一礼です。
- ご利益は主祭神の素戔嗚尊(すさのおのみこと)、櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)に関する、所願成就、恋愛成就、縁結び、厄除けなどのご利益が代表的なものです。ほかにも摂社・末社のご祭神のご利益があります。例えば、美御前社(うつくしごぜんしゃ)の美に関するご利益、えべっさんや玉光稲荷社の商売繁盛のご利益などです。また、西楼門を入ってすぐのところにある疫神社は現在工事中のため、御祭神は本殿に祀られています。また、三が日中は厄除けのお祓いを受ける人が多く訪れます。拝殿に昇殿してお祓いを受けることができます。
- 八坂神社は神仏分離前までは祇園社(感神院)というお寺でしたが、当時の仏像などは、近く(徒歩20分くらい)大蓮寺というお寺に保存されています。
- お守りなどの授与品や限定の御朱印(恵方印)もあります。
- 大晦日の終日運転などのアクセス情報も掲載しています。
八坂神社の詳細につきましては、以下のリンクをご参照ください。



外出されるか否かは十分な情報を収集の上、ご自身で判断なさってください。本投稿、並びに本サイトは読者の皆様の外出を喚起・推奨するものではなく、三密回避やソーシャルディスタンスなどの確保を保証するものではありません。また、本投稿内の記載事項は変更されることがありますので、ご注意ください。上記、並びに本サイトから起因する一切の不利益に対し、本サイトはいかなる責任も負いません。かならずご自身でご決断・確認ください。
令和4年/2022年初詣変更点と最新情報
八坂神社境内

大晦日~元日は青、若しくは赤い宇宙人の所から入って赤い線に沿って舞殿の西か東側を通って本殿をお参りした後、黄色か緑か黒の宇宙人の所からでることになるよ。一方通行だから逆流はできないよ。

おみくじは社務所(一枚目)、赤のハートマークの所(二枚目)でいただけますよ。

八坂さんの境内にはトイレが一つしかねえ。赤いトイレマークのとこだ。
ただし、円山公園内には結構ある。紫のトイレマークだ。事前に位置を頭に叩き込んでおいてくれ。
上の写真の楼門が西楼門です。地図上青の宇宙人となります。北側の入り口(赤の宇宙人)へ行くには、まず←の方向に進んでください。東大路ではなく、円山公園の駐車場の方に進んでいきます。
進んでいくと階段があります。丁度えべっさんボートが出発する辺りです。
階段の先にある鳥居の所が北側の入り口です。
鳥居の先には柵が設けられています。
をけら詣り交通規制

12月31日の23:00~1月1日4:00までの間、地図上の赤い線の箇所は歩行者用の道路となります。車は入れません。詳細は以下のリンクをご参照ください。

祈祷・授与所のスケジュール
大晦日(金) | 元旦(土) | 2日(日) | 3日(月) | |
祈祷 | 9:00~ (除く17:30~22:00 ) | 0:30~19:00 (除く4:00~6:30 ) | 8:00~18:00 | 8:00~18:00 |
お守り授与所 | 9:00~ 20:00 | 8:00~19:00 | 8:00~19:00 |
4日(火) | 5日(水) | |
祈祷 | 8:00~18:00 | 8:00~18:00 |
お守り授与所 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
6日(木) | 7日(金) | 8日(土) | |
祈祷 | 8:00~18:00 | 9:00~17:00 (除く9:30~10:30 ) | 9:00~17:00 |
お守り授与所 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
9日(日) | 10日(月・祝) | 11日~ | |
祈祷 | 9:00~17:00 | 9:00~17:00 (除く10:00~12:30 ) | 8:00~18:00 |
お守り授与所 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 | 9:00~17:00 |

お札やお守りの授与所は大晦日~元旦は31日の9:00から翌日元旦の20:00までぶっ通しで開いてるぜ。

年末年始の御朱印はすべて書置きのものになるよ。平生に戻るのは12日からだよ。
12月最新情報

2021年12月31日午後9時現在、雪が降っています。予報ですと、年が明けるくらいまで降り続くようです。おけら火も点火されています。授与所も完成しています。2022年の初詣時の境内も例年と同じ配置です。
八坂さんからの感染防止の三つのお願い
令和4年/2022年の初詣に際し、上記の順守が推奨されます。

一月中に参拝すれば初詣って書いてあったよ。

IDEST, 察してくれってことだな。
尚、本年の初詣時には以下が推奨されていましたので、ご参考になさってください。
尚、分散参拝、授与品の通信頒布の利用が推奨されていました。
一月の主な行事
かるた始め式(1/3於八坂神社。2022年は中止)、蹴鞠初め(1/4於下鴨神社)、白馬総覧神事(1/7於上賀茂神社)、後七日御修法(1/8~14於東寺)、祇園えべっさん(1/9、10於八坂神社。2022年はえびす船巡行は中止)十日ゑびす(1/8~12於京都ゑびす神社)、通し矢(1/16於三十三間堂。)などがあります。一月中に参拝すれば初詣、i.e., 分散しての参拝が期待されておりますところ、これらの行事に合わせられるとよいでしょう。
新型コロナウイルスに対するご利益
素戔嗚尊
さて、新型コロナウイルスに対するご利益、などと申しますと、取って付けたように感じられるかもしれません。しかし乍、祇園祭の趣旨を想起して頂ければお分かりのように、八坂さん最大のご利益は疫病退散にあります。
八坂さんは現在は神社ですが、明治時代の神仏分離令(英語版)までは、祇園社、又は感神院などと呼ばれた仏教寺院でした。祀られていたのは牛頭天王という神仏習合神です。薬師如来が本地であり、現在の御祭神たる素戔嗚尊の本地であるとされます。
牛頭天王
毎年、夏越しの祓に際し、茅の輪をくぐりますが、これは牛頭天王(上の写真参照)が一夜の宿を求めた時、蘇民将来という人が貧しいながらももてなした御礼に、茅の輪を身に着けていれば彼の子孫を守ると約束したという逸話に基づきます。
毎年7月に行われる祇園祭はかつては、「祇園御霊会」と呼ばれていましたが、この逸話に深い関係があります。現在でも蘇民将来を祀る疫神社には2021年の「祇園御霊会祈祷芳名簿」が三宝の上に祀られているのを目にすることができます。以上、簡潔にまとめましたが、詳細は以下のリンクをご参照頂ければ幸いです。


疫神社は西楼門をくぐった後、ほぼ真正面にあります(←の先)大晦日~元日の境内は混雑しているので、もしかしたら参拝できないかもしれません。
尚、現在、八坂神社では疫病対策として、御千度詣りをすることができます。ただし、初詣期間中も継続されるかはわかりません。
薬師如来
薬師如来とは、薬師瑠璃光如来を略したものです。瑠璃光を以て衆生を疾病などから救い、延命長寿を授けるご利益を有します。

サンスクリット語で”瑠璃光による医薬に長けた仏”のような意味です。瑠璃光院の名はここから来ています。

天武天皇が皇后たる鸕野讃良皇女(うののさららのひめみこ。後の持統天皇)の病気の平癒のために薬師如来像を発願して、建立したのが奈良の薬師寺だ。
脇侍には日光・月光菩薩を従えます。『都名所図会』によると、祇園社では南楼門を通ってすぐのところ、右側に日光菩薩、左側に月光菩薩が祀られていたことが確認できます。

東寺の立体曼荼羅のある建物の南側にある金堂内に同じように薬師如来と脇侍たる日光・月光菩薩が祀られているよ。
このご利益に与るには、素戔嗚尊が祀られている御本殿、並びに蘇民将来が祀られている疫神社に参拝なされるとよいでしょう。疫神社は南楼門を入って正面、一番最初に視界に入ってくるのですぐお分かりになるかと思います。
神仏習合との関係
神仏習合は1868年の神仏分離令により、形式的には神道と仏教は分離されましたが、実質的に峻別されたわけではなく、現在でも顕在化の如何を問わず通用しているものと考えられます故、上記の牛頭天王、並びに薬師如来ご利益を加味しても差し支えないものと考えます。

たとえばよー、なんども出てきてすまねえけど祇園祭はもともと牛頭天王に疫病から守ってもらう祭なのよ。で、神仏分離令の後、御祭神は素戔嗚尊になったけど、祇園祭の趣旨は今でも変わってねーんだ。だから、コロナが流行った2020、2021年に山鉾巡行はなかったし、神輿も出せなかったけど、馬の背中の神籬に御祭神をお乗せして御旅所にお連れしたんだ。
御旅所に来て守ってもらわねえと困んべ?
おまもりなど
疫病退散に効用のあるお守りとして、八角木守(初穂料1,000円)、八角木守のストラップ(根付のようなもの。初穂料500円)、火縄のお守り(おけら詣りの火縄と同様の効用。初穂料1,000円)本来ですと、祇園祭の時にしか授与されない粽の木札(初穂料1,000円)、茅の輪守(初穂料500円)などがあります。

12月31日現在、粽の木札は社務所で扱ってたぜ。写真のとこだ。
初詣時の参拝時間
例年の様子

以下は例年の大晦日の様子です。2020年までに参拝されたことのある方は、2021年との違いを比較してください。
八坂神社は平生は24時間いつでも参拝できますが、大晦日に限り規制がなされます。(2021年大晦日に規制がなされるとの記載は今のところありません。)23時頃になると、5つある入口がすべて閉じられます。日付の変更と同時に初詣されたい方は、少なくとも22時くらいまでには境内にいる必要があります。なぜかと申しますと、いったん入口が閉鎖されると、警察官の方々の指示に従い、整列して参拝をすることになるからです。早めに入っておけば、早めの参拝が可能となります。
上記の地図をご覧ください。各宇宙人マークが入口です。まず黒の宇宙人マークは南楼門といい、八坂神社の正門ですが、大晦日は23時以降ここから入ることはできません。23時前まではすべての宇宙人マークのところから入れます。23時になるとすべての入り口はいったん閉鎖され、後に開放された後は赤と青の宇宙人マークのところからしか入れません。どちらから入ってもあまりかわりありません。(いずれにせよ紫の線のところで人が詰まるため)

どっちもとにかくすごく混んでるよ
いったん閉鎖されると、紫の線にそって並ぶような感じになります。ただし、厳密なものではありません。日付が変わると、順次本殿に向かった進んでいきます。ゆっくりすすんでいくのではなく、何十人かの単位で分けられて、本殿前に進みます。本殿前で滞留する時間はほとんどありません。閉門後、少なくとも1時間待つことになります。

これから大事なことをおしえるぜ
まず、京都の12月の深夜はとても冷えます。防寒対策は十分にとってください。
もれる。助けてくれ。
また、トイレは境内に一つしかありません。心配な方はトイレの近くに待機しておいてください。
いったん紫の線に並んだ場合、列の付近にある、えべっさんなどの摂社などに参拝することはほぼ不可能です。ただし、当該摂社の前にいるなどの場合は除きます。
参拝は赤の線、もしくは緑の線に沿って進み、行います。ただし、本殿参拝後、青い線を使って、赤⇔緑の線に移動することができます。
八坂神社初詣の参拝者数と時間
八坂神社の初詣の参拝者数は先述の通り、約100万人です。といっても、毎日約33万人ずつ均等に訪れるのではありません。お正月等に関係なくほぼ毎日参拝する私の経験ですと、約半数は大晦日から元日に集中している感じです。(あくまでも私見です。)
参拝時間は先述の規制時を除けば、三が日でも24時間参拝可能です。特に混んでいるのは9時~22時くらいかと思います。2、3日とすすんでいくにつれて、夜は空いてくる感じです。
後半でお守りなどの授与所の利用時間をご紹介しますが、大晦日の8時くらいから元旦の22時くらいまでは常に利用できます。2、3日は8時くらい~22時くらいまで利用できます。これが一つの目安になるかと思います。この時間を外せばえてして空いています。(普段からこの時間帯は参拝者が多く見受けられます。)
混雑を回避する方策
元日に参拝する場合
おすすめの時間は元日4時半くらいです。この時間ですと空いている上に5時から始まる白朮祭も見ることができます。(白朮祭につきましては後述します。)また、お守りやお札、おみくじなどの授与を受けることもできます。
元日ではなくてもいい場合
早朝8時頃、もしくは21時くらいが空いています。空いているといっても、相対的なものです。京都でも最も有名な神社であり、先述のように100万人の参拝者が訪れます。すいすい境内を通り抜けたければ、丑三つ時以降がよろしいでしょう。
初詣期間中の屋台

令和3年~4年にかけての大晦日~元旦は屋台はあるけど開いてないよ。ちなみに今年の1月1日午前5時頃にはこの規制は解除されてたよ。令和4年は同じかどうかはわからないけどね。
平生ですと、先ほどの地図の紫の線に沿って屋台が並んでいます。はしまき、カニ棒などを売っています。ほかにも、銀杏細工や古着(和服)を売っているお店などもあります。ただし、これは平生の話で、初詣の時期には甘酒やとうもろこしなどの飲食物でいっぱいになったはずです。
ほかには大神宮社の付近と地図上の黄色の線の一部にも何軒かでます。さらに、円山公園にはたくさんの屋台が出ます。
時間は普段ですと、8時から19時くらいまで営業していますが、三が日はおおむね10時くらいまで空いていたはずです。

神社の境内でたったまま食べるどすえ?

円山公園で座って食べてもおいしいですよ~

次のページはおけら火とおけら詣りや八坂さんのご利益につき説明するよ。