この記事の構成
- このページ 2025年向けの最新情報、社務所スケジュール、混雑回避方法、屋台の有無など
- 2ページ目 おけら火/おけら詣り/おけら祭、参拝方法、各種ご利益
- 3ページ目 お守りなどの授与品、八坂神社と大連寺、2023年までのようす、大晦日の交通情報、アクセス、八坂神社基本情報
このページのもくじはこの下にあります。
この記事には英語版があります。
概説
以下、重要な点を箇条書きで概説したうえで、各論で詳細に解説します。
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- 2025年末~2026年も感染症などが流行する可能性がありますので、本投稿の内容は変更される可能性があります。
- 八坂神社は疫病に対し甚大なご利益があります。これは現在の御祭神たる素戔嗚尊と習合していた牛頭天王に由来します。
- 八坂神社は別名「祇園さん」の名称でも親しまれる、京都でも屈指の神社かつ観光名所であり、平生は24時間いつでも入れ、自由に参拝できます。しかしながら大晦日から元旦にかけては例年23時でいったん入場が規制され、五か所あるすべての入り口が封鎖され、同規制は元日午前零時に解除されます。
- 三が日だけでも約100万人の参拝者が訪れます。これは約270万人がおとずれる伏見稲荷大社に次ぎ、市内で2番目に多くの人が訪れます。当然、大混雑が予想されます。そこで、おすすめの時間を後程ご紹介します。
- 屋台は平生から西楼門を入ったところからえべっさんの前までの一部にしかありません。三が日中、境内にはお守りの授与所などが設営されるため、本殿付近に屋台はありません。
- 元旦の早朝に「白朮祭(おけら/をけらさい)」という神事が行われます。これは所謂「おけら/をけら火」とはことなります。おけら火が授与されるのは大晦日だけです。元日にはおけら火は授与されませんが、白朮祭の火をいただくことはできます。令和4年は1月1日午前5時現在おけら灯籠は点火されたままでした。火縄の授与も継続されていました。令和6~7年にかけての年越しでも同様の措置が取られるかは不明です。
- 例年、おけら詣りのおけら火は午後7時30分頃に点火。
- 参拝方法は二礼二拍手一礼です。
- ご利益は主祭神の素戔嗚尊(すさのおのみこと)、櫛稲田姫命(くしなだひめのみこと)に関する、所願成就、恋愛成就、縁結び、厄除けなどのご利益が代表的なものです。ほかにも摂社・末社のご祭神のご利益があります。例えば、美御前社(うつくしごぜんしゃ)の美に関するご利益、えべっさんや玉光稲荷社の商売繁盛のご利益などです。また、三が日中は厄除けのお祓いを受ける人が多く訪れます。拝殿に昇殿してお祓いを受けることができます。
- お守りなどの授与品や限定の御朱印(恵方印)もあります。
- 大晦日の終日運転などのアクセス情報も掲載しています。
八坂神社の詳細につきましては、以下のリンクをご参照ください。
外出されるか否かは十分な情報を収集の上、ご自身で判断なさってください。本投稿、並びに本サイトは読者の皆様の外出を喚起・推奨するものではなく、三密回避やソーシャルディスタンスなどの確保を保証するものではありません。また、本投稿内の記載事項は変更されることがありますので、ご注意ください。上記、並びに本サイトから起因する一切の不利益に対し、本サイトはいかなる責任も負いません。かならずご自身でご決断・確認ください。
2025年/令和7年初詣最新情報、参拝時間
2025年のスケジュール
2025年も特段の事情なき限り例年通りに斎行される予定です。以下、昨年の祈祷・授与所のスケジュールを記載しますので参考になさってください。本年のものが公式に不特定多数の閲覧に供された時点で更新予定です。
以下は2024年のスケジュールです。
大晦日(日) | 元旦(祝) | 2日(火) | 3日(水) | |
祈祷 | 9:00~ (除く17:30~22:00 ) |
0:30~19:00 (除く3:00~6:30 ) |
8:00~17:30 | 8:30~17:30 |
お守り授与所 | 9:00~ 20:00 | 8:00~19:00 | 8:00~19:00 |
4日(木) | 5日(金) | |
祈祷 | 8:00~17:30 | 8:00~17:30 |
お守り授与所 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
6日(土) | 7日(日) | 8日(月・祝) | |
祈祷 | 9:00~17:00 | 9:00~17:00 (除く9:30~10:30 ) |
9:00~17:00 |
お守り授与所 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 |
9日(火) | 10日(水) | 11日~ | |
祈祷 | 9:00~17:00 | 9:00~17:00 | 9:00~16:00 |
お守り授与所 | 9:00~18:00 | 9:00~18:00 | 9:00~17:00 |
例年、お札やお守りの仮設授与所は大晦日~元旦は31日の9:00から翌日元旦の20:00までぶっ通しで開いてたんだけど、2023年の早朝5:00頃は閉まってたぜ。社務所は空いてたけどよー。
年末年始の御朱印はすべて書置きのものになるよ。平生に戻るのは11日からだよ。えべっさんの日程はまだ不明だから、以下、昨年のものを載せておくよ。
9日(祝) | 10日(火) | |
蛭子社授与所 | 10:00~18:00 | 10:00~18:00 |
三社御朱印 | 10:00~なくなり次第終了 | 10:00~なくなり次第終了 |
尚、9~10日はえべっさんの日ですが、蛭子社横の授与所(写真一枚目)の営業時間は上記の通りとなります。
2025年/令和7年の干支たる巳に関するご利益
蛇毒気神
2025年の干支は巳です。八坂神社御本殿には蛇毒気神(だどくけしん)という神様が祀られていたことがあります。(現在は不明)当該神様は、『簠簋内伝』に於いて後述します御祭神たる牛頭天王(素戔嗚尊)と頗梨采女(櫛稲田姫命)の子と目される神様です。東御座に祀られているといわれています。
弁財天
弁財天は神仏習合下で市杵島姫命と習合していました。ヘビは弁財天の使者として金運などのご利益をもたらすと信じられています。八坂神社では美御前社、厳島社で祀られています。
八坂神社初詣のご利益と御祭神
今日の八坂神社の御祭神は明治時代までの神仏習合下では上記のような対応関係がありあました。
神仏習合っつーのは、簡単に言うと、神道と仏教が混在した状態のことなのよ。詳細は以下のリンクを参照してくれ。
で、この混在した状態が明治時代に今日の通達みたいなもんで、「法律上」分離させられることのなったのよ。立憲君主制だったけど、とにかく「法律上」分離させられたのよ。でも上記の紐帯、殊に素戔嗚尊=牛頭天王=薬師如来の紐帯は以下のリンクで祇園祭を見てもらえばわかる通り、今でも有効にきまってんべが。次の章で詳らかにするぜ。
疫病退散のご利益
素戔嗚尊
さて、新型コロナウイルスが流行する昨今、疫病退散などと申しますと、取って付けたように感じられるかもしれません。しかし乍、祇園祭の趣旨を想起して頂ければお分かりのように、八坂さん最大のご利益は疫病退散にあります。
八坂さんは現在は神社ですが、明治時代の神仏分離令までは、祇園社、又は感神院などと呼ばれた仏教寺院でした。祀られていたのは牛頭天王という神仏習合神です。薬師如来が本地であり、現在の御祭神たる素戔嗚尊の本地であるとされます。
牛頭天王
毎年、夏越しの祓に際し、茅の輪をくぐりますが、これは牛頭天王(上の写真参照)が一夜の宿を求めた時、蘇民将来という人が貧しいながらももてなした御礼に、茅の輪を身に着けていれば彼の子孫を守ると約束したという逸話に基づきます。(茅の輪についているわんこは鷹山の根付です。)
毎年7月に行われる祇園祭はかつては、「祇園御霊会」と呼ばれていましたが、この逸話に深い関係があります。現在でも蘇民将来を祀る疫神社には「祇園御霊会祈祷芳名簿」が三宝の上に祀られているのを目にすることができます。以上、簡潔にまとめましたが、詳細は以下のリンクをご参照頂ければ幸いです。
疫神社は西楼門をくぐった後、ほぼ真正面にあります(←の先)大晦日~元日の境内は混雑しているので、もしかしたら参拝できないかもしれません。
尚、現在、八坂神社では疫病対策として、御千度詣りをすることができます。ただし、初詣期間中も継続されるかはわかりません。
薬師如来
薬師如来とは、薬師瑠璃光如来を略したものです。瑠璃光を以て衆生を疾病などから救い、延命長寿を授けるご利益を有します。
サンスクリット語で”瑠璃光による医薬に長けた仏”のような意味です。瑠璃光院の名はここから来ています。
天武天皇が皇后たる鸕野讃良皇女(うののさららのひめみこ。後の持統天皇)の病気の平癒のために薬師如来像を発願して、建立したのが奈良の薬師寺だ。
脇侍には日光・月光菩薩を従えます。『都名所図会』によると、祇園社では南楼門を通ってすぐのところ、右側に日光菩薩、左側に月光菩薩が祀られていたことが確認できます。
東寺の立体曼荼羅のある建物の南側にある金堂内に同じように薬師如来と脇侍たる日光・月光菩薩が祀られているよ。
このご利益に与るには、素戔嗚尊が祀られている御本殿、並びに蘇民将来が祀られている疫神社に参拝なされるとよいでしょう。疫神社は南楼門を入って正面、一番最初に視界に入ってくるのですぐお分かりになるかと思います。
神仏習合との関係
神仏習合は1868年の神仏分離令により、形式的には神道と仏教は分離されましたが、実質的に峻別されたわけではなく、現在でも顕在化の如何を問わず通用しているものと考えられます故、上記の牛頭天王、並びに薬師如来ご利益を加味しても差し支えないものと考えます。
たとえばよー、なんども出てきてすまねえけど祇園祭はもともと牛頭天王に疫病から守ってもらう祭なのよ。で、神仏分離令の後、御祭神は素戔嗚尊になったけど、祇園祭の趣旨は今でも変わってねーんだ。だから、コロナが流行った2020、2021年に山鉾巡行はなかったし、神輿も出せなかったけど、馬の背中の神籬に御祭神をお乗せして御旅所にお連れしたんだ。
御旅所に来て守ってもらわねえと困んべ?
おまもりなど
疫病退散に効用のあるお守りとして、八角木守(初穂料1,000円)、八角木守のストラップ(根付のようなもの。初穂料500円)、火縄のお守り(おけら詣りの火縄と同様の効用。初穂料1,000円)本来ですと、祇園祭の時にしか授与されない粽の木札(初穂料1,000円)、茅の輪守(初穂料500円)などがあります。
恋愛成就・縁結び
素戔嗚尊と櫛稲田姫命
御祭神たる素戔嗚尊と櫛稲田姫命の逸話から、恋愛成就の協力なご利益があります。
ヤマタノオロチを倒し櫛稲田姫命を救い結婚したはなしなんだけど、オニのように長くなるから以下のリンクを参照してくれ。2番目はヘビ文字版しかねえ。すまねえ。
その他のご利益につきましては、本稿2ページ目でご覧いただけます。
ご利益一般については、以下のリンクを参照してね。
八坂神社初詣の参拝者数と時間
八坂神社の初詣の参拝者数は先述の通り、約100万人です。といっても、毎日約33万人ずつ均等に訪れるのではありません。お正月等に関係なくほぼ毎日参拝する私の経験ですと、約半数は大晦日から元日に集中している感じです。(あくまでも私見です。)
参拝時間は先述の規制時を除けば、三が日でも24時間参拝可能です。特に混んでいるのは9時~22時くらいかと思います。2、3日とすすんでいくにつれて、夜は空いてくる感じです。
後半でお守りなどの授与所の利用時間をご紹介しますが、大晦日の8時くらいから元旦の22時くらいまでは常に利用できます。2、3日は8時くらい~22時くらいまで利用できます。これが一つの目安になるかと思います。この時間を外せばえてして空いています。(普段からこの時間帯は参拝者が多く見受けられます。)
混雑を回避する方策
元日に参拝する場合
おすすめの時間は元日4時半くらいです。この時間ですと空いている上に5時から始まる白朮祭も見ることができます。(白朮祭につきましては後述します。)また、お守りやお札、おみくじなどの授与を受けることもできます。
元日ではなくてもいい場合
早朝8時頃、もしくは21時くらいが空いています。空いているといっても、相対的なものです。京都でも最も有名な神社であり、先述のように100万人の参拝者が訪れます。すいすい境内を通り抜けたければ、丑三つ時以降がよろしいでしょう。
一月の主な行事
かるた始め式(1/3於八坂神社。2022年は中止)、蹴鞠初め(1/4於下鴨神社)、白馬総覧神事(1/7於上賀茂神社)、後七日御修法(1/8~14於東寺)、祇園えべっさん(1/9、10於八坂神社。2022年はえびす船巡行は中止)十日ゑびす(1/8~12於京都ゑびす神社)、通し矢(1/16於三十三間堂。)などがあります。一月中に参拝すれば初詣ですので、これらの行事に合わせられるとよいでしょう。
初詣期間中の屋台
屋台の位置
上記の地図をご覧ください。各宇宙人マークが入口です
平生ですと、先ほどの地図の紫の線に沿って屋台が並んでいます。はしまき、カニ棒などを売っています。ほかにも、銀杏細工や古着(和服)を売っているお店などもあります。ただし、これは平生の話で、初詣の時期には甘酒やとうもろこしなどの飲食店がメインになります。
時間は普段ですと、8時から19時くらいまで営業していますが、三が日はおおむね10時くらいまで空いていたはずです。
円山公園にはたくさんの屋台があるよ。
実際の様子
例年、12月31日23:00~の規制開始後、同規制が解除される元旦午前0時ころまでは一旦閉店しますのでご留意ください。
西楼門を入ってすぐの所の様子です。
右に行くとこんな塩梅です。提灯をくぐって左側にも何軒かあります。
左側はこんな感じです。(左に進んだ後、踵を返して撮影)
境内では概ねこの辺りに出店します。じゃがバタくん、牛タン、はしまき、カニ棒などの食べ物やお面などが売ってます。尚、境内を抜けた後の円山公園には沢山あります。
初詣参拝時間と規制(大晦日~元旦)
境内の規制
以下は例年の大晦日の様子です。特段の事情により変更がなされる可能性も考慮してください。
日付が変わると同時に参拝したい人は熟読してくれ
八坂神社は平生は24時間いつでも参拝できますが、大晦日に限り規制がなされます。23時頃になると、5つある入口がすべて閉じられ、午前0時頃に規制が解除されます。日付の変更と同時に初詣されたい方は、少なくとも22時くらいまでには境内にいる必要があります。なぜかと申しますと、いったん入口が閉鎖されると、警察官の方々の指示に従い、整列して参拝をすることになるからです。早めに入っておけば、早めの参拝が可能となります。
上記の地図をご覧ください。各宇宙人マークが入口です。まず黒の宇宙人マークは南楼門といい、八坂神社の正門ですが、大晦日は23時以降ここから入ることはできません。23時前まではすべての宇宙人マークのところから入れます。23時になるとすべての入り口はいったん閉鎖され、後に開放された後は赤と青の宇宙人マークのところからしか入れません。どちらから入ってもあまりかわりありません。(いずれにせよ紫の線のところで人が詰まるため)
この紫の線の先頭は競争率がオニのように高え。
どっちもとにかくすごく混んでるよ
いったん閉鎖されると、紫の線にそって並ぶような感じになります。ただし、厳密なものではありません。日付が変わると、順次本殿に向かった進んでいきます。ゆっくりすすんでいくのではなく、何十人かの単位で分けられて、本殿前に進みます。本殿前で滞留する時間はほとんどありません。閉門後、少なくとも1時間待つことになります。
これから大事なことをおしえるぜ
まず、京都の12月の深夜はとても冷えます。防寒対策は十分にとってください。
もれる。助けてくれ。
また、トイレは境内に一か所しかありません。心配な方はトイレの近くに待機しておいてください。
いったん紫の線に並んだ場合、列の付近にある、えべっさんなどの摂社などに参拝することはほぼ不可能です。ただし、当該摂社の前にいるなどの場合は除きます。
参拝は赤の線、もしくは緑の線に沿って進み、行います。ただし、本殿参拝後、青い線を使って、赤⇔緑の線に移動することができます。
実際の様子
大晦日~元日は青、若しくは赤い宇宙人の所から入って赤い線に沿って舞殿の西か東側を通って本殿をお参りした後、黄色か緑か黒の宇宙人の所からでることになるよ。一方通行だから逆流はできないよ。
以下、大晦日23:00頃から元旦早朝にかけての例年の様子を分かりやすく紹介するよ。
境内の規制は大晦日の23:00頃から開始されます。同刻以降、境内の全ての入り口が一旦閉鎖され、元日0:00頃に解除されます。
規制開始後は赤い線の辺りで先頭に待機します。御本殿前での待機はできません。
0:00頃に順次御本殿前に赤、若しくは青の線に沿って進みます。青い線の場合は舞殿(中心の建物)の向こう側から参拝します。参拝後、赤い線の場合は御本殿裏手に抜け地図上黄色の宇宙人、青い線の場合は緑色、若しくは黄色の宇宙人のところから円山公園に出ます。
おみくじは社務所(一枚目)、赤のハートマークの所(二枚目)でいただけますよ。
八坂さんの境内にはトイレはが一つしかねえ。赤いトイレマークのとこだ。
ただし、円山公園内には結構ある。紫のトイレマークだ。事前に位置を頭に叩き込んでおいてくれ。
上の写真の楼門が西楼門です。地図上青の宇宙人となります。北側の入り口(赤の宇宙人)へ行くには、まず←の方向に進んでください。東大路ではなく、円山公園の駐車場の方に進んでいきます。
進んでいくと階段があります。丁度えべっさんボートが出発する辺りです。
階段の先にある鳥居の所が北側の入り口です。
鳥居の先には柵が設けられています。(規制時)
をけら詣り交通規制
例年12月31日の23:00~1月1日4:00までの間、地図上の赤い線の箇所は歩行者用の道路となります。車は入れません。詳細は以下のリンクをご参照ください。
つーことはよー、大晦日の23:00以降はここを通る201、203、207系統は四条京阪前、祇園バス停には停まんねーっつーことよ。四条河原町バス停等を利用してくれ。