概説
東福寺とは、奈良の東大寺と興福寺から一字ずつとって命名された、臨済宗東福寺派の大本山です。2021年、東福寺では史上初の国宝、並びに青もみじのライトアップが開催されます。先日、ヤギ撮影隊も早速参拝してまいりました。本投稿ではライトアップされる国宝や青もみじの楽しみかたなど、詳細に紹介申し上げます。合掌。
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- 開催期間:2021年6月4日(金)~8月9日(月)
- 開催時間 18:30~21:30(最終受付20:00)
- 事前インターネット受付(2,500円)と当日受付(2,800円)の二つの入場方法があります。
- 本坊庭園は工事のため、7月25日までの公開となります。
最終受付が閉門時間に対し早くなっているから気を付けてね
拝観できる場所
境内はルートが決まっていて、一方通行になっています。ただし、厳密なものではありません。適宜、看板があり、進む方向が示されています。また、日中の通常の拝観ですと、通天橋・開山堂と本坊庭園は個別に拝観券を購入しなければなりませんが、ライトアップ時は通天橋と本坊庭園を同時に参拝することができます。ただし、開山堂へ入ることはできません。
東福寺と申しますと、このような写真をご覧になられたことがあるかと思います。この写真は、臥雲橋(がうんきょう)という橋から通天橋を撮影したものです。紅葉があるところは洗玉澗という谷になっています。
この様に臥雲橋からは洗玉澗を目にすることができますが、今回のライトアップではご覧のように黒いシートで覆われており、視界が遮られています。これは人が集まることによるクラスター惹起を回避するためかと思われます。
入り口は日下門のみになります。門の先に受付があります。ここでは体温を測定した後、手を消毒します。
ここでリーフレットとお菓子を貰います。
ハーバーだべ?
馬鈴っていう清水坂駐車場の近くのお店の最中だよ。
その後、洗玉澗に進んでいきます。その後、愛染堂を経由し、通天橋を通り、本坊庭園に至り、最後に本堂と三門を経て、勅使門より退出します。再入場はできませんのでご注意下さい。それでは、以下、参拝ルートに沿ってみどころを解説いたします。
洗玉澗
洗玉澗は臥雲橋と通天橋の間に位置する渓谷で東福寺の紅葉の一番の見どころになります。ここはかつては桜がありましたが、全て伐採し、一面がもみじ(かえで)になっています。
室町時代によー、明兆っつーお坊さんがいて、まー、絵がうまい人で、涅槃図描いたら室町幕府三代将軍足利義持公が気に入って、褒美を取らすっつたら、「桜の木があると人が浮かれて騒いで修行の邪魔になるんで、桜の木をなくしてください」って頼んだんで、切ったから今でもねーんだ。
金閣寺を作った足利義満公の子供だよ。
この涅槃図にはオレがいるニャー(通常、涅槃図には猫はいません)
6月13日の時点では、あじさいが見頃になっていました。
なんつーかよー、so much in love が似合うぜ。
The Tymes じゃなくてPolly Brown がおすすめだよ。京の七夕が中止になったら代わりに来るといいよ。
この渓谷を進んでいき、谷底の小川を渡ると愛染堂の前を通って、通天橋を渡ります。
秋はこんな感じです。
愛染堂
愛染堂には愛染明王(あいぜんみょうおう)が祀られています。欲望たる愛欲も仏心に通ずることを教えてくださります。
煩悩即菩提
難しいこというんじゃねえ。スゲー簡単にいうとよー、良縁成就などのご利益があるんだ。拝んどきゃこっちのもんだぜ。合掌。
真摯に参拝なさってくださいねー。
通天橋
いよいよ先程から度々ご紹介しております通天橋にまいります。ここが東福寺の青もみじ/紅葉の眺めが一番のみどころです。東福寺には三名橋と称される三つの橋があります。一つが先ほどの臥雲橋、そして通天橋、最後に偃月橋(えんげつきょう)です。通天橋から洗玉澗の西側を望むと視界の先にあるのが、臥雲橋です。踵を返すと(たしか)微かに見えるのが偃月橋です。偃月橋は龍吟庵という、日本最古の方丈建築を誇る東福寺の塔頭寺院に至る橋です。今回のライトアップでは、偃月橋は龍吟庵、いずれもライトアップされますが、渡ったり、参拝することはできません。(龍吟庵は通常非公開で紅葉シーズンや京の冬の旅などの折に公開されます)通天橋を渡ると、本坊庭園にはいります。
秋はこんな塩梅だ。
本坊庭園
本坊庭園は工事のため、7月25日までしか公開されませんのでご注意下さい。
本坊庭園は日中の参拝では、一旦外にでて、庫裏から本坊庭園に入りますが、今回のライトアップでは直接入ることができます。靴を脱いで入りますところ、靴を入れる袋が用意されています。
方丈には「八相の庭」と呼ばれる庭園が配されます。八相とは八相成道と称される、釈迦の生涯における八つの重要な出来事を表現したものです。
詳細は別途解説申し上げますので今しばらくお待ちください。
南庭は枯山水庭園になっています。
その先にある東庭には北斗七星が配されます。ここでは天の川に見立てた生垣がありますが、今回のライトアップでは青色にライトアップされ、夜空が擬制されています。
西庭には、サツキの刈込で市松模様が表現されます。
また、通天台からは、通天橋を一望できます。
北庭では、敷石と苔で同じく市松模様が表現されます。
ライトアップ時では見納めにはいっていたけど、ハート形のさつきの植え込みがあるよ♡
本堂
本堂は1881年(明治14年)に焼損した後、1934年(昭和9年)に再建されたものです。天井には堂本印象作の「蒼龍図」があり、御本尊たる釈迦如来像、脇侍たる摩訶迦葉尊者・阿南尊者立像、並びに四天王像などが祀られています。
今回のライトアップでは内部で参拝することはできず、外から参拝するのみですが、写真撮影が可能となっています。本堂には「日蓮柱」とよばれる柱があります。これは東福寺創建時、日蓮上人が東福寺開山円爾の庇護に対する謝意として寄進された柱にちなみ、昭和の再建の際、日蓮宗の信徒の方々が寄進されたものです。
三門
1425年、足利義持公が焼失した三門を再建したもので、現存する最古の禅寺の三門として国宝に指定されています。禅宗様(唐様)、和様、大仏様(天竺様)という三つの建築様式が用いられています。内部には釈迦如来像と十六羅漢像が祀られています。
和様と大仏様については以下のリンクをご参照ください。
東福寺基本情報
東福寺へのアクセス
JR/京阪東福寺駅から徒歩約10分。