お厨子の特徴・みどころ
概要
大黒さんは平生は壁面据え付けの厨子の中におわしますが、2020年の京の冬の旅、特別公開として、壁の前にあるお厨子の中でそのお姿を拝見することができました。お厨子は側面も開かれており、普段は拝見することができない横からのお姿を拝見することができます。
七里ヶ浜親方
足繫く通うオレも今回初めて拝見の栄に浴したぜ。
絵
大黒さんをお厨子とともに、拝見しますと、内部には蓮の絵が描かれ、丁度大黒さんが蓮の上に乗られているように見えます。他方、側面から拝見しますと、農耕や生活の様子が描かれます。これは先ほどご紹介しました、生産、財福の神たる大黒さんの性格に起因するものと思われます。
天井
天井には龍が描かれます。これは法堂などに描かれる龍と同様、水神たる龍に火災から護っていただくという趣旨と推認されます。先ほどご紹介しましたように、大黒さんの厨房の守り神たる性格に起因するのかもしれません。
釘隠し
お厨子の正面の下部に獅子の釘隠しがあります。左側も獅子はご覧のように舌をだしているように見えます。
走り大黒天さんのご利益
冒頭で申し上げました、大黒さんの由来から、財運や五穀豊穣のご利益があります。これは今日よく拝見する、打ち出の小槌や米俵にも表されています。さらにこれらの帰結として、出世や商売繁盛などのご利益も導かれます。
雲龍院へのアクセス
市バス: 泉涌寺道バス停より徒歩約15分
JR西日本: 東福寺駅から約20分
泉涌寺道バス停から先は登り坂になっていますので時間には余裕を見ておいてください。
雲龍院基本情報