丑の刻参り
貴船神社は丑の刻参りゆかりの地として知られています。丑の刻参りと申しますと、頭にろうそくをくくりつけて、玄能と釘を持って、、という例のアレが目に浮かびますが、もともとは呪詛のことではなく、「丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻にお参りして強く願ったことが叶う」という参拝方法のことでした。それがおそらく、平家物語の「宇治の橋姫」(ある公卿の娘が貴船神社に7日間こもって自分を鬼にしてくださいとお願いして本当に鬼になったという話)の話あたりから雲行きが怪しくなってきて、陰陽道と混ざったりして、いつしか呪詛の方法と捉えられるようになったようです。
なぜ貴船神社が丑の刻まいりゆかりの地で、丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻にお参りして強く願ったことが叶うかと申しますと、冒頭で申し上げましたが、その昔、現在の貴船山中に貴船大神が降臨してきたのが丑の年の丑の月の丑の日の丑の刻であり、そのご利益により、ということからです。ちなみに、貴船大神は、牛鬼(仏国童子)を伴って降臨しましたが、この牛鬼は本宮にある牛一社に祀られていると伝えられています。
牛一社は上の写真の門の左側の「奥宮」と書いてある看板の先にあります。
話を元に戻しますと、本来の意味での「丑の刻参り」という心願成就の言い伝えがあるくらい、願い事が叶う効果が高いということです。ところで、私はヤギですが、代々神職を務めた家の出でして、いわゆるパワースポットのようなところが本当にすごいところなのかはだいたいわかりますところ、貴船神社は根幹からなにかが変わるような場所ですので、ご安心して参拝していただければと思います。時間があれば、鞍馬寺にお参りして行かれれば、なおよろしいでしょう。(貴船側からも行けます。)