河合社
正式には「鴨河合坐小社宅神社(かものかわあいにますおこそやけのじんじゃ」と言います。神武天皇の母神、玉依姫命が祀られていて、女性の守護神・美麗の神様として知られています。
どこかでご覧になったことがおありかと思いますが、河合社の絵馬は鏡絵馬といい、手鏡の形をしています。自分のメイク道具でメイクを施して奉納する珍しい絵馬です。
境内に設けられた、絵馬化粧室というところで行います。中にはサインペンなども備えつけてありますので、メイク道具をお持ちでない方も安心です。
河合社は鴨長明と所縁がある(賀茂社の禰宜の子で、河合社の禰宜になろうとしたが、反対にあい、その後、出家。)ので方丈(ポータブルお家)があります。
雑太社(さわたしゃ)
球技の神様、神魂命(かんたまのみこと)が祀られています。確か2017年に建てられた記憶があります。日本ラグビー発祥の地です。
賀茂齋院・歴代斎王神霊社
つい最近建てられました。歴代の賀茂齋院が祀られています。
糺の森(ただすのもり)
糺の森とは、下鴨神社の参道の周囲にある森で、鎮守の森のことです。古神道(簡単に申しますと、今の神道の原型)では、森などの自然そのものが崇拝の対象になっていましたことに基づきます。多くの神社では失われてしまいましたが、下鴨神社には現存しています。広さは甲子園の三倍、約12万平方メートルあります。太古の原生林があり、よく調査が行われています。(最近も調査が行われていました。)国の史跡に指定されています。
これを証明するかのように、糺の森の中には古代の祭祀の跡があります。写真は12世紀の祭祀跡の遺跡です。
なぜ「糺の森」と呼ばれるかには諸説あります。賀茂川と高野川の合流地点を只州(ただす)と呼んだから、または、清廉な水が湧き出る直澄(ただす)、神様の前で偽りをただすに由来するなどと言われます。ちなみに、手水舎の前には二番めの説が説明されています。
参道を進んでいくと、へこんだところがあります。
ここは切芝と呼ばれ、御蔭祭の際にはここで切芝神事という神事が行われます。お馬さんがいるところが切芝です。東遊という舞楽が舞われます。
さらに進んでいくと、さざれ石があります。さざれ石は火山の噴火により、凝固した石の琴です。下鴨神社の他には、護王神社(蛤御門すこし下がったところ)にもあります。
下鴨神社の七不思議de 京の七不思議
1 切芝
糺の森の中心地で、かつては祭祀が斎行されていた場所と言われます。先ほど申し上げましたように、ここで切芝神事が行われます。お馬さんは背中の上の小さな天蓋のようなものなかに、御蔭神社で生まれた神様をのせています。お馬さんに舞を見せるのは、お馬さんの目を通して神様が見るためです。
2 船ヶ島・奈良社旧跡
泉川と奈良の小川という川の合流地点にある船の形をした岩で、度々雨ごいが行われていました。奈良殿神池(ならどののかみのにわ)という場所の中にあります。ここは古代の磐座(古神道の信仰の対象たる磐)で、葵祭の際にはお祓いが行われていました。ならの小川という名前はここからきています。ちなみに、願い事をしてならの小川とかき混ぜて、小石が舞うと願い事が叶うと言われています。
3 赤椿
冒頭で申し上げましたように、下鴨神社は朝廷からの崇敬も厚く、大変地位が高い神社です。故に、神職の地位も勅使よりも高かったそうです。おそらく、本殿まで行けたのは上賀茂神社同様、天皇・将軍クラスだったのかと思います。そこで、神職の衣装が目立たないように、さらに目立つ赤い椿が沢山うえられたと伝えられます。