この記事の構成
- このページ 2023年最新、日程、葵祭概説:歴史など
- 2ページ目 斎王代詳細解説
- 3ページ目 路頭の儀:勅使代行列
- 4ページ目 路頭の儀:斎王代列、路頭の儀タイムスケジュール
- 5ページ目 社頭の儀@下鴨/上賀茂神社
- 6ページ目 日程:曲水宴、足汰式、流鏑馬
- 7ページ目 斎王代御禊の儀、歩射神事、賀茂競馬、御蔭祭
- 8ページ目 当日のタイムスケジュール、有料観覧席
- 9ページ目 御所、下鴨神社、上賀茂神社へのアクセス
- 10ページ目 2023年までの突撃レポート
このページのもくじはこの下にあります。
路頭の儀 斎王代列
命婦(みょうぶ)
高位の女官、または高官の妻女が務めます。
斎王代
行列中、最も有名な斎王代です。腰輿(およよ)という乗り物に乗っています
四方が解放され、かつ御簾(みす。上の写真をご参照ください。御輿の御簾ではなく、上賀茂神社の橋殿の御簾です。)が付いているので、別名「四方輿」とも呼ばれます。
腰輿という字からも明らかなように、輿の一種です。平安時代に輿に乗ることが出来たのは、天皇・皇后と斎宮・斎王だけです。(ただし、時代の変遷とともに公卿なども用いるようにまります。)写真は時代祭の鳳輦(ほうれん。屋根の上に鳳凰が飾られた天皇の公式の乗りもの)です。
斎王代の衣装は所謂十二単です。正式名称は五衣唐衣裳(いつつぎぬからぎぬも)といいます。十二、と言いますが、実際に十二枚和服を着ているわけではなく、「たくさんの」という意味です。千尋がとても広いという意味であるのと同様です。
五衣とは中に来ている着物の名称、唐衣とは一番上に羽織る和服、裳とは後ろについている白い部分(下の写真で女の子がもっているところ)です。詳細は上のビデオでご確認下さい。
上賀茂神社に到着すると、斎王代は腰輿からおり徒歩で本殿に向かいます。この時は小忌衣(おみごろも。神事などで使用される上着)を着てます。これはこれから神事(ここでは上賀茂神社の社頭の儀)に臨むことを意味します。
巫女は普段はこのような服装をしています。神社でご覧になったことがあるかと思います。
他方、神事(ここでは結婚式)の時はこのように小忌衣を着用しています。
斎王代の髪型は垂髪(おすべらかし)といいます。前頭部に着けている金属のプレート状の飾りは心葉(こころば)といいます。神事に奉仕する人が身に着けます。頭頂部から垂れ下がっている糸は日陰糸(ひかげのいと)といいます。元来はヒカゲノカズラという植物を用いていました。後述いたします、采女(うねめ)も同じものを身に着けています。
手に持っているのは檜扇(ひおうぎ。見づらいかもしれませんが、腰輿にのっているときも持っています。)という木製の扇です。(上の写真は斎王代の檜扇ではありません。)
祇園祭の時目にするヒオウギ(上の写真)はこの檜扇にちなみます。
采女(うねめ)
齋院の神事を司る女官です。地方豪族の娘の中から選ばれました。斎院に限らず、大嘗祭などでも神事を補佐します。
騎女(むなのりおんな)
斎王付きの巫子(みかんこ)。神事を司る女官です。
汗衫(かざみ)という上衣を着ています。肩につけているのは藤の造花です。
この汗衫は裾が長いのですが、騎乗時は畳んであり、歩く時には元に戻します。
内侍(ないし)
高級女官です。
蔵人陪従(くろうどのべいじゅう)
斎院の蔵人所(くろうどどころ。会計などを担当する部署)に属する、雅楽を演奏する文官です。
斎王代の牛車
勅使の牛車と同じ大きさのものですが、本来は小形の糸家車(いとげのくるま。糸糸←糸はこういう漢字が使われますが、変換できませんでした)ものです。
次は路頭の儀の行列のコースをご紹介します。
路頭の儀 行列のコースと時間
地図
行列の通過時間
建礼門前
10:30 黒い宇宙人マーク
堺町御門前
10:50 赤い宇宙人マーク
河原町今出川
11:15 オレンジの宇宙人マーク
下鴨神社着
11:40 緑の宇宙人マーク
下鴨神社発
14:20 紫の宇宙人マーク
洛北高校前
14:40 水色の宇宙人マーク
北大路橋
14:55 黄色の宇宙人マーク
上賀茂神社着
15:30 グレイの宇宙人マーク
以上はおおよその通過時間です。行列の先頭が通過してから最後尾が通過するまでの時間は約40分です。
次は社頭の儀の解説です。