この記事の構成
- 1ページ目 2024年最新情報
- 2ページ目 夏越の祓、くじ取り式など
- 3ページ目 長刀鉾稚児舞披露、神用水清祓式、鉾立など
- 4ページ目 お迎え提灯、神輿洗、お稚児さん社参など
- 5ページ目 前祭宵山
- 6ページ目 弓矢町武具飾、石見神楽など
- 7ページ目 前祭巡行、神幸祭、神輿渡御など
- 8ページ目 後祭宵山1
- 9ページ目 後祭宵山2
- 10ページ目 あばれ観音、還幸祭、疫神社夏越祭など
- 11ページ目 コロナ禍の様子(2022年、2021年、2020年)
このページのもくじはこの下にあります。
お迎え提灯 7月10日 16:30~
概観
これは神幸祭の後、京都市中にお神輿を迎えるための約350人からなる行列です。八坂神社に帰ってからの各種奉納がみどころです。歴史はそれほど古くなく、江戸時代から始まりました。
馬長(うまおさ)
馬長とは天皇から御霊会に際し供された馬を引いていく人のことです。かつては氏子地区の裕福な家の子息から選ばれました。山鉾が登場するまでは、一番の人気でした。当時も写真のように平笠をかぶり、花の飾りをつけていました。長らく途絶えていましたが、昭和29年に復活し、お迎え提灯に加えられました。
鷺舞(さぎまい)/鷺踊
『諸国年中行事大成』という本にある笠鷺鉾を再現したものかと思われます。この笠鷺鉾と申しますのは、大きな傘で、傘の上に橋があり、その橋の上に傘を差した鷺の人形があります。この傘と一緒に上半身鷺の恰好をした人が鉾と一緒に巡行していたようです。
神輿洗式 7月10日 18:30~ 八坂神社を四条大橋にむけ出発
2022年は八坂神社境内に於いて斎行されましたが、2024年は四条大橋上で斎行予定
祇園祭と言えば、宵山や山鉾巡行が有名ですが、本質は神輿渡御にあります。神輿は全部で中御座、東御座、西御座の三基です。それぞれ、八坂神社の御祭神である、素戔嗚尊、櫛稲田姫命、八柱御子神の御霊がお乗りになります。
神輿洗式では三基の神輿を代表して、中御座が四条大橋上で清められます。
こんな感じだよ。
19時頃、先祓の松明が中御座が通る参道(八坂神社~四条大橋間)を清めます。この松明から落ちた炭をもらうと厄除けになるといわれています。この松明の全長は約5メートルで、種火は前年の12月28日に朮火として鑽りだされたものを使用します。約半年間、本殿内でともし続けられているとのことです。今年の朮祭で確認したところ、灯篭のなかで炭火の状態で保存されているようです。朮祭の時はこの灯篭から細い串で火を移します。
中御座はご覧のように、神輿洗に備え、飾りがつけられていません。この状態を見ることが出来るのは神輿洗式の時だけです。ちなみに、中御座は巡行の時は、三若神輿会が担ぎますが、神輿洗式のときは巡行時に東御座を担ぐ四若神輿会が担ぎます。2015年までは、四条大橋の上で観覧できたのですが、昨年からはできなくなりました。恐らく今年以降も無理かと思います。ここで、午前中の神用水清祓式で汲み上げた御神水を用いて、中御座を清めます。この時の飛沫を浴びると厄除けになると言われています。
八坂神社の舞殿に戻った中御座は飾りつけられ、そのまま一週間後の神輿渡御の日まで舞殿に存置されます。
山鉾建て 7月11日
10日からは曳山、舁山の組立も始まります。以下は2023年の各山の組立開始日です。
11日 | 岩戸山 |
12日 | 保昌山、伯牙山 |
13日 | 占出山、山伏山、霰天神山、郭巨山、芦刈山、油天神山、木賊山、太子山、白楽天山、綾傘鉾、蟷螂山 |
14日 | 孟宗山、四条傘鉾 |
曳初め(ひきぞめ)7月12日
鉾建てが10日から始まりますが、12日には函谷鉾、鶏鉾、月鉾、菊水鉾、長刀鉾で完成した鉾の試し曳きが行われます。これを曳初めといい、午後2時から順次開始します。老若男女だれでも曳かせてもらえます。ヤギ撮影隊は菊水鉾と長刀鉾を曳かせてもらいました。御神体などは乗っていませんが、ほぼフル装備の鉾を間近で見ることができます。この試し曳きが終わると、鉾の周囲には埒(囲いのこと)が施され、その後、駒形提灯が灯されます。今年の長刀鉾の曳初めの様子をビデオでご覧ください。曳初めの時は、前に進んで、またバックして戻ってきます。鉾がバックするのを見ることができるのはこの時だけです。せっかくですので、その時の様子をご紹介します。
不思議な連帯感が生まれて、けっこうたのしいぜ。
長刀鉾稚児社参 7月13日 11:00~ 於 八坂神社
全山鉾の中で唯一の生稚児、長刀鉾の生稚児が八坂神社に参拝します。十万石の大名と同じ位をもらえるので、「お位もらい」と呼ばれます。
久世駒形稚児社参 7月13日 14:00~ 於 八坂神社
南区にある、綾戸國中神社から、八坂神社に参拝します。神幸祭、還幸祭で中御座を先導する役目を果たします。久世駒形稚児についての詳細は以下のリンクをご参照ください。
菊水鉾茶会 7月13日
菊水鉾の会所では16日まで、表千家、裏千家、遠州流の奉仕により、御茶会が開かれます。