概説
永観堂と申しますと、紅葉がつとに有名ですが、青もみじも秀逸です。本稿では、永観堂の青もみじの見頃やみどころにつき解説申し上げます。合掌
見頃
青もみじは紅葉や桜と異なり、厳密な見頃というのは定義できません。ソメイヨシノが見頃に入った頃から、徐々に葉が開き始め、4月半ばくらいに花が咲き、実を結びます。5月に入ると種が落ち、淡い色になり、所謂新緑となります。以降、11月半ばくらいに色づき始めるまで十分楽しめます。ただし、社会通念上は5月の葵祭の始まる頃から祇園祭が斎行される7月くらいまでが見頃と目されているように感じます。
実はよー、理由はわからねーんだけど、近年、6月くらいから色づき始めてるところがあるから刮目してくれ。写真は2022年8月の清水寺の様子なんだけど、写真手前のとこが赤くなってんべ?おすすめの時期はやはり、4月に北野桜で桜シーズンが終わった辺りから7月の祇園祭までの時期だべ。この時期っつーのはよー冬が終わって春が来て、そっから夏に向かってガーッで行く高揚感があんのよ。この高揚のど真ん中で、しっぽり青もみじを愛でつつ季節の機微を感じんのがスゲーいいのよ。
永観堂の青もみじのみどころ
概説
青もみじそのものの美しさはもちろんですが、一番の見所は秋の紅葉との対比です。永観堂の紅葉は西方極楽浄土を想起せしめるほどの美しさですが、このような紅葉と対比できる場所は他にはありません。
青もみじそのもの
永観堂の紅葉は約3,000本程度あるといわれています。その多さ故、秋の紅葉シーズンでは様々な色を楽しめます。他方、青もみじはほぼ同じような色をしていますが、境内はほぼ緑色で占められています。同じように見えますが、光の加減により見え方が異なりますので、これを楽しまれるとよいでしょう。
御影堂や本堂の近くはもみじのトンネルみたいになってて、晴れてる日は木漏れ日がとても綺麗だよ。
雲ってる日の切ねー感じもいいけどな
紅いもみじ
紅葉して変色したのではなく、最初から紅い紅葉がありますが、永観堂では他所に比べて沢山みることができます。
秋との対比
秋の永観堂では様々な色を楽しめますが、青もみじをご覧になるときはこれを想起なさると尚たのしいかと思います。
岩垣紅葉
多宝塔に向かう途中、臥龍廊のあたりにあります。「奥山の岩垣紅葉散りぬべし 照る日の光 見る時なくて」と、古今和歌集に読まれた紅葉です、急な斜面に生えています。
苔
永観堂に限ったことではありませんが、新緑の時期は苔がきれいです。苔に興味がおありでしたら、西芳寺や銀閣寺に行かれるとよろしいでしょう。
山
新緑の時期は山の木々が綺麗です。永観堂では青もみじと一緒に楽しめます。
茶店
境内には方丈池という池がありますが、この池の近くに茶店があります。ここでは青もみじや先ほど申し上げました赤いもみじのある風景の只中で喫茶をたのしむことができます。
抹茶、わらびもち、みたらし団子がそれぞれ700円だよ。