この記事の構成
- 1ページ目 概説、歴史、御本尊と御利益、御本殿、清水の舞台
- 2ページ目 馬駐(うまとどめ)、狛犬、仁王門、西門(さいもん)
- 3ページ目 虎の石灯篭、鐘楼、随求堂、景清爪形観音
- 4ページ目 三重塔、経堂、田村堂、轟門
- 5ページ目 朝倉堂、仏足石、鉄下駄と錫杖、弁慶の爪痕
- 6ページ目 地主神社、釈迦堂、阿弥陀堂、奥の院、子安の塔
- 7ページ目 四季の行事とアクセス
このページのもくじはこの下にあります。
虎の石燈篭
清水寺七不思議 3
西門の少し下にある石燈篭には虎が彫られています。この虎は、どの角度から見ても、目が合います。夜な夜な近くにある池の水を飲みに行く、夜になると吠えると言われています。
鐘楼(重要文化財)
清水寺七不思議 4
応仁の乱後、最初に清水寺で最初に復興したのが梵鐘と鐘楼です。以前は現在の鐘楼がこれに該当するものと解されていましたが、棟札が発見され、1607年に再建されたものであることがわかりました。梵鐘の重さ(2.3トン)に耐えるため、柱が六本(四本が多数)あり、清水寺七不思議の一つとされています。仁王門などと共に寛永の大火を逃れています。
応仁の乱が終わって、1478年に清水寺で最初に作り直されたのが梵鐘(重要文化財)なのよ。御所の辺りで鋳造してみんなで引っ張って持ってきたらしいぜ。現在はオレの部屋の押し入れに保管してあるけどな。
宝蔵殿だよ。
現在の梵鐘は2009年に清水寺門前会により寄進されたものです。
隋求堂
衆生の願いをかなえて下さる、大隋求菩薩坐像、脇侍の毘沙門天立像と吉祥天立像がそれぞれ秘仏として奉祀されています。大隋求菩薩には数多のご利益がありますが、清水寺の随求堂では縁結び・夫婦和合のご利益がつとに有名です。ほかにも清水寺式の千手観音立像など安産、子授けのご利益が甚大な神仏が奉祀されています。かつて一日と五、十の日にお守り札が授与されていたところ、これを携帯することが流行し、これが今日のお守りの起源といわれます。
また、随求堂では暗闇の中を縄をたどりながら進む、「胎内めぐり」を体験することが出来ます。
入口から、本堂の地下に入って行きますが、灯りは時折見える警報装置のパイロットライト以外は全くなく、真っ暗です。この真っ暗ななか、手すり替わりの数珠を頼りにすすんでいきます。道が湾曲していて、一筋縄ではいきません。周りは全く見えないので、前後の人にぶつかったりしながら進んでいきます。しばらくすると、一筋の灯りに照らされた石が見えます。この石には「はら(上の写真)」という梵字が彫られています。この梵字は大隋求菩薩を表わします。この石に合掌しつつ、お願いごとを一つだけし、外に向かって暗闇の中を歩いていきます。再び外に出た時には、生まれ変わったような感覚を覚えます。
景清爪形観音
先程ご紹介しました、隋求堂を背中にして左斜め前、三重塔の前に写真の燈篭が見えます。この燈篭の火袋(窓のようなものの中)には平家の武将、平景清(藤原景清)が爪で掘って奉納したと伝えられる、観音像があります(観音様の形にみえるくぼみ)。
目を皿のようにしてみてみよう