3月末から4月半ばくらいまで
総論
例年、この時期に多くの場所が見頃に入ることが多い。京都市内の高低差はよく語られるところであるが、桜に関してみる限り、あまり差異はない。市内中心部、若干遅れて嵐山、山科方面がほぼ同時に見頃に入ることが多い。ソメイヨシノが見頃に入る。この期間が一番予想が立てにくい。幅のある記載になるが、ご理解頂きたい。
3月の早咲き、4月の遅咲きの桜は数が少ないので、具体的に記載するが、この時期に見頃に入る桜が大半なので、はやめに見頃に入ることが多い所、おそめに見頃に入ることが多い所を列挙した後、注意点を記載する。
はやめ
円山公園の祇園しだれ、東寺の不二桜、高瀬川の枝垂桜、清水寺本堂付近のソメイヨシノ、将軍塚青龍殿などが、相対的に早めに見頃にはいることが多い。
他は、高台寺、高瀬川、円山公園、知恩院、哲学の道、平安神宮の枝垂れ桜、真如堂、金戒光明寺、上賀茂神社、下鴨神社、南禅寺、六角堂、渉成園、上品蓮台寺、東寺、龍安寺染井吉野、勧修寺など
おそめ
龍安寺石庭から見える枝垂桜や嵐山、山科方面は若干遅れることが多い。若干といっても数日以下である。
嵐山、原谷苑、大原、高雄、平等院など
注意点
清水寺は本堂付近のソメイヨシノが月の変わり目前後に見頃になることが多い。他方、西門前の枝垂桜は約一週間ほど後に見頃になることが多い。
東寺には不二桜という枝垂桜とソメイヨシノなどが咲くが、両者が同時に満開になる期間は短い。不二桜が3月末くらい、その他の桜が数日遅れて見頃に入る。
龍安寺の石庭からは桜が三本見えるが、同時に見ることができる時間は限られている。尚、龍安寺には池泉回遊式庭園があるが、ここにはソメイヨシノや枝垂桜が咲いており、見頃はかなり長く続く。
仁和寺は4月半ば頃の御室桜が有名であるが、他の桜はこの時期の後半に見頃に入ことが多い。
早ければ、大原も見頃に入る。
4月半ば
御室桜が見頃に入る。昨年は御代替わりを祝してお立ち台が設けられていた。木の低さを実感されたい。
原谷苑もこの頃見頃に入ることが多いと感じる。ただし、原谷苑の見頃を想定するのは難しい。これは様々な桜が咲いているためである。なお、原谷苑にも御室桜があるが、仁和寺のものと比較して、遅くまで咲いているので、仁和寺で見逃した場合、原谷苑でみることができる可能性がある。場所によっては紅葉(かえで)の花が咲き始める。
洛西もまだ見頃であることが多い。
北野桜はこの頃開花する。
4月20日前後
北野桜の見頃はこの辺りまで続く。この時期に残っている桜は御衣黄、楊貴妃、大島桜の一部くらいしか記憶にない。年によっては、つつじが咲始める。そろそろ青紅葉の季節の始まりである。